カテゴリー別アーカイブ: 仕事の仕方

生き様-仕事の仕方

在宅勤務、続き

コロナウィルスが、広がっています。政府と東京都、さらに福島県からの指示と要請によって、私も在宅勤務を基本とすることにしました。
毎週の福島勤務は、取りやめ。予定していた現地視察や意見交換は、延期にしました。町村役場の方には、準備をしていただいていたのですが。申し訳ありません。

東京での復興庁への出勤も、最小限に抑えることにしました。公用パソコンを持ち帰り、電子メールでのやりとりで、たいがいの仕事を済ませています。パソコンを職場につなぐのが、少々面倒ですが(きつい安全策が取られているので)。つなぐと、職場と同じ電子メールの環境が整います。
このパソコンは画面が小さく、文字が小さいのが難点です。担当者に相談して、方法を教えてもらい、電子メールの文字はかなり大きくなりました。

先週木曜日に出勤したら、郵便物などが届いていました。在宅勤務を想定していませんでしたからね。

答を考えて質問する

4月7日の日経新聞夕刊「人間発見」、オルガン製作者 横田宗隆さんの第2回目に、次のような話が載っています。
横田さんは、大学卒業後、オルガン作りを志し、お師匠さんである辻宏先生に弟子入りします。そこでのことです。
・・・先生に質問する時は、想定される答えをあらかじめ10くらい考えておき、瞬時に答えを理解できるように心がけました・・・

「質問力」という言葉があります。記者さんの相手をしているときに、それを感じます。何を聞きたいのか。それが整理できている記者と、漫然と質問に来ている記者との違いです。事前にどれだけ勉強してきているかが、わかります。講演会の後の質疑応答の時間でも。よい質問が出ると、うれしいですね。

上司に報告をあげる際も、同じです。『明るい公務員講座』P89で、「予行演習をする」をお教えしました。「あの人なら、たぶんこう聞いてくるだろうな。そうしたら、こう答えよう」とです。

次のような話も、載っています。
・・・仕事場の掃除をしながら、先輩にそっと近づき盗み見をして、仕事を覚えました・・・

働く意欲を下げる終身雇用や年功序列

4月7日の日経新聞「働き方innovation 正社員って何だろう(1)」は「あえて退社 タニタの選択 社員を個人事業主に」でした。
・・・正社員制度にほころびが見えてきた。高度経済成長を支えた終身雇用や年功序列などの仕組みが今は逆に日本企業の競争力をそいでいる。どうすれば社員のやる気を引き出せるか。タニタは正社員にあえて退社してもらい、業務委託契約を結び直す大胆な施策を打ち出した。会社と働く側の新たな関係性を探る挑戦だ・・・
タニタの試みは、原文を読んでいただくとして。

・・・「ぬるま湯体質を変えられないか」。谷田千里社長は就任以来、社内活性化策を考えてきた。直前まで米国法人に勤務。「日本の正社員は主体的に働く意欲が希薄に見えた」。人口減少で国内市場は縮小していく。新規事業を展開したくても人材が足りなかった。
どうすればやる気を刺激できるか。考え抜いた結論が、正社員を辞めてもらうという逆転の発想だ。雇う雇われるという関係では社員に「やらされ感」が付きまとう。終身雇用や年功序列と切り離し、120%の努力が120%の収入に直結する仕組みにすれば、主体的に働くイノベーティブな人材が育つと考えた。
新制度導入は17年。現在24人の元正社員が個人事業主として働いている。働く側の利点は就業規則に縛られないこと。いつどこで何時間、働くかは自由だ・・・

・・・米国の経営学者ジェームス・アベグレン氏は高度経済成長期の日本を分析し、終身雇用、年功序列、企業内組合が成功の源泉だと評価した。時代は変わり、今は正社員の要諦である終身雇用や年功序列が企業の競争力をそいでいる。
安定志向の社員が増えチャレンジ精神が失われた。学習院大学の守島基博教授は「人事ローテーションで会社の事情に詳しい人材は育つが、イノベーションを起こすスペシャリストが育たない」と指摘する・・・
参考「働きがい、仕事への意欲、3

記事には、「データで読む正社員の割合低下」も、ついています。2002年に7:3だった正社員と非正規社員は、6:4になりました。

在宅勤務

復興庁での在宅勤務奨励に合わせ、私もやってみました。自宅のパソコンと電話でもできないことはないのですが、保秘が必要な文書のやりとりを想定して、公用パソコンを持ち帰りました。

スマートフォンならアプリを入れるだけで、職場のパソコンにつながるとのことです。「自宅パソコンも、同じような設定にしてくれ」と担当者に相談すると、「そんな危険なことはできません」と、事情を説明してくれました。いろいろと聞いて、納得。
自宅の光回線には有線でつながず、無線でつなぎます。うまくいくか心配していましたが、教えてもらったようにすると、すぐにつながりました。家にいても、結構たくさんの電子メールが来ました(といっても、多くの人は私が家にいるかどうか知らないのですが)。

何度か書いたように、在宅勤務に向いている仕事と、向いていない仕事があります。
外国語の翻訳、原稿書き、校閲、数値の入力などは、テレワークに適した仕事です。どこにいてもできる、成果物がはっきりしています。他方で接客業は、在宅勤務ではできません。
役所のように事務の職場では、職員単独でできる仕事と、複数人(上司、同僚と)で行う仕事があります。電子メールやテレビ会議システムを使えば、できないわけではありません。しかし、すべての仕事ができるか。それは難しいでしょう。
その際に、どこまで仕事を止めるか。感染症対策と仕事の停滞とを秤にかけて、判断しなければなりません。

先日も職場で(窓を開け距離をとって)会議をしたのですが、本題は早々に終わってから、そのほかの話題で盛り上がっていました。「ちょと聞いていよいですか?」とか、その中の数人で「あの件ですが・・・」と打ち合わせとか。
そうなんですよね、会議って。国連総会は各国首脳の(言いっぱなしの)主張の場とも見えますが、その機会に国連に来た首脳たちが、個別に会談をするよい機会なのです。

男性会社員に見る働き方の変化

4月1日の日経新聞に、「新人とシニア、給与差縮む キミたちはどう働くか」が載っていました。
・・・多くの企業が1日、令和になって初めての新年度を迎えた。足元では新型コロナウイルスの影響が広がるが、働き方改革や人手不足を受けた仕事をする環境の変化も大きい。代表例が給料だ。年功序列型の見直しで、20歳代男性の平均年収は10年前に比べて4%前後増えた一方40歳代は10%弱減った。仮想の28歳男性会社員の生活シーンを通じ、令和の社会人が「どう働くか」を追う・・・

服装(スーツやネクタイの購入金額が20年間で大きく減っています)、在宅勤務、給料(20代の年収が増え、40代が減りました)、終業(飲酒の減)が取り上げられています。
この20年間で、かなり変わりました。働き方改革は始まったばかりなので、改革はこれからも、もっと進むでしょう。