カテゴリーアーカイブ:行政

ふくしま復興とSDGsを考える県民シンポジウム

2023年3月5日   岡本全勝

今日3月5日は、「ふくしま復興とSDGsを考える県民シンポジウム」に出席するため、福島県いわき市まで行ってきました。会場は、参加者で満員でした。「福島中央テレビニュース

今年は、復興とSDGsの両方が主題になっています。「ふくしまSDGsアワード」に応募した29団体から、3団体を表彰しました。私も審査に参画したのですが、それぞれに、熱意と工夫の入った取り組みです。
福島中央テレビの取り組みは、地元ニュース番組内の「ブンケン歩いてごみ拾いの旅」で、県出身の俳優が住民と一緒にごみを拾う姿を放送しています。約3年間、毎週放送されています。地域の問題を取り上げ、住民もその活動がテレビに映る、そして社会に貢献するという、素晴らしい企画です。

SDGsの取り組みは、役所が提供するサービスではなく、住民が取り組まなければなりません。住民は客体から、主体になるのです。「行政は何かしてくれるもの」という意識に慣れた戦後日本社会では、大きな転換です。そこに、難しさがあります。
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「平成の地方制度改正をひもとく」2

2023年3月2日   岡本全勝

山﨑重孝・元自治行政局長を中心とした座談会「平成の地方制度改正をひもとく」(月刊『地方自治』)、2023年2月号は職務執行命令訴訟の改正についてです。(1月号

2000年に行われた分権改革以前は、機関委任事務という分類がありました。地方公共団体が処理するのですが、首長(知事、市町村長)が法令に基いて国から委任され、「国の機関」として処理する事務です。
機関委任事務について国は包括的な指揮監督権を有し、知事が機関委任事務の管理執行について違法や怠慢があった場合に職務執行命令訴訟を経て主務大臣による代執行を行うことができるうえ、総理大臣による知事の罷免が可能でした。公選による知事の身分を奪うことはおかしいので、知事罷免制度は1991年の地方自治法改正により廃止されました。

なぜ機関委任事務や職務執行命令訴訟という仕組みがあったのか、そしてなぜ廃止されたのか。この座談会を読むと、よく分かります。

男女不平等、搦め手から攻める

2023年2月28日   岡本全勝

2月19日の日経新聞「風見鶏」、大石格・編集委員の「「正当な差別」などない」から。

・・・差別をなくすにはどうすればよいか。3年前に亡くなった米最高裁のギンズバーグ元判事は弁護士時代にからめ手から攻めた。目標は女性の権利擁護なのだが、男性の権利を守れ、という訴訟を起こした。
当時、親などの介護にかかる費用を補う所得控除は独身男性には認められていなかった。結婚して妻に介護させればよい、と思われていたからだ。

男性に不利な制度はおかしいとの訴えはあっさりと認められた。最高裁は男女で扱いが異なる制度は憲法違反と判決に書いた。ギンズバーグ氏は以降、この判決を盾にして女性の扱いが不利な事例で次々に勝訴していく。戦略がまんまと当たったわけだ・・・

「平成の地方制度改正をひもとく」

2023年2月23日   岡本全勝

月刊『地方自治』2023年1月号から、山﨑重孝・元自治行政局長を中心とした座談会「平成の地方制度改正をひもとく」が始まっています。
戦後改革で地方自治が制度化されました。その後、安定した時代に入り、地方自治法は大きな改変がありませんでした。それが、平成に入って、さまざまな改正が試みられ、その延長線に分権改革が行われました。

私は若い頃、自治省財政局で交付税法の改正を毎年やっていたので、行政局が法律改正をしないことを「批判」していました。一方で、地方自治法の逐条解説はどんどん立派になるので、「法改正でなく、逐条解説ですませているのではないか」とです。
もっとも交付税法改正も、制度を大きく変えるのではなく、数字の更新と小さな改正でした。自治法にしろ交付税法にしろ、よくできていた法律なので、基本的な改正は不要だったともいえます。

どのようにして、動かない法制度を変えていったか。関係者の思いと苦労が書かれています。これは、勉強になります。

防衛費と子ども予算、増額は賛成、負担増は分かれる

2023年2月19日   岡本全勝

NHKの世論調査(2月13日)に、興味深い結果が出ていました。

新年度・2023年度から5年間の防衛費の総額を今の1.6倍にあたる、およそ43兆円とする政府の方針について賛否を聞いたところ、「賛成」が40%、「反対」が40%でした。増額する防衛費の財源の一部を確保するため、増税を実施する政府の方針については、「賛成」が23%、「反対」が64%でした。

少子化対策をめぐり、岸田総理大臣は子ども予算を将来的に倍増する方針です。この賛否を尋ねたところ、「賛成」が69%、「反対」が17%でした。子ども予算を増額するため、国民の負担が増えることについては、「負担が増えるのはやむをえない」が55%、「負担を増やすべきではない」が35%でした。