厚生労働省が、12月12日に「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」報告書を公表しました。各紙が伝えていたので、ご覧になった方も多いと思います。
過去3年間にパワハラを受けた人は、25%に上っています。その内容は、精神的な攻撃、過大な要求、人間関係からの切り離し、個の侵害などです。具体的には、ひどい事例が並んでいます。
皆の前で大声で叱責。物をなげつけられる。ミスを皆の前で大声で言われる。就業間際に過大な仕事を毎回押し付ける。一人では無理だとわかっている仕事を一人でやらせる。挨拶をしても無視され、会話をしてくれなくなった。プライベートな事を聞いてきたり、相手は既婚者であるにも関わらず独身の私にしつこく交際を迫ったなど(概要版p8)。
そのほかに、過小な要求(従業員全員に聞こえるように、程度の低い仕事を名指しで命じられた。草むしり)もあります。身体的な攻撃(胸ぐらを掴む、髪を引っ張る、火の着いたタバコを投げられた)に至っては、犯罪行為でしょう。
8割は上司から部下への行為ですが、部下から上司へが1%あります。
パワハラが発生する職場は、上司と部下のコミュニケーションが少ない職場や、正社員や正社員以外など様々な立場の従業員が一緒に働いている職場、残業が多い・休みが取り難い職場です。
2011年に労働局に寄せられた「いじめ・嫌がらせ」相談件数は、約4万6千件。2002年の7倍になっています。新しい職場での人間関係リスクが、認識されるようになったということでしょう。問題がわかれば、手を打つことができます。もっとも、これら家庭や職場の人間関係の問題に対しては、国による即効性のある対策は難しいです。
家庭内暴力、引きこもり、セクハラ、パワハラなど、家庭や職場の問題が、社会の問題だと認識されたということです。私は、これらを「社会関係リスク」としてとらえています。そして、政府と行政が取り組まなければならない、新しいフロンティアです。
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経済こそパワーの源、その2
昨日の続きです。岡本行夫さんの発言から。
・・もう一つ、日本は「世界への貢献」だの「アジアと欧米の架け橋」だの、旗印を掲げて何もしない標語外交と決別すべきだ。
中国との「戦略的互恵関係」もそうだ。互恵と言いながら、中国は尖閣、東シナ海のガス田を含め、自分たちの利益がかかることで、ただの一度も譲ったことはない。
日本はこうした標語を作ると、思考停止と不作為に陥る。それが最も楽だからだ。
尖閣は明白に日本の領土だが、中国の宣伝はすざまじい。一方、日本は領土問題は存在しないとして、何もしてこなかった。その結果、国際世論はどっちもどっちだという見方になってきている・・
詳しくは、原文をお読みください。
経済こそパワーの源
12月12日読売新聞解説欄、対論、外交・安保、岡本行夫さんの発言から。
・・私は米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)で教えているが、こちらでは衆院選は全く関心を呼んでいない。
理由は二つだと思う。まず日本の経済力が後退し、存在感が希薄になったこと、そして選挙結果がどうなっても日本は変わるまいとみられていることだ。
国際舞台での日本の姿は、本当に小さくなってしまった。
かつて世界一だった政府開発援助(ODA)は、当初予算ベースでは、ピークだった1997年の半分になった。米国だけでなく、英国、ドイツ、フランスにも抜かれた。
自由貿易の旗手だったのに、今は旗振りどころか、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉に参加すらできずにいる。
経済力の後退とともに対外的な関与や発言も減った。日本だけ、防衛費も減り続けている。
だから、外交が大事というなら、何よりも経済を立て直す必要がある。一に経済、二に経済、三、四がなくて五に外交だ。
世界と関わらなくても、TPPに入らなくても、国内でやっていけばいいという声もある。それも一つの生き方だろう。
だが、その場合、何が起こるのか。競争力が落ち、経常収支が赤字になる。資金は流出し、国債は国内で消化できなくなる。金利は上がり、不景気になる。街は失業者であふれるだろう。内向きになれば、暮らしが相当悪くなる覚悟をすべきだ。
TPPについて、米国にはこういう気持ちもあるだろう。「日本が孤立に耐えられるわけがない。いずれ参加する。ならば今のうちに日本抜きで有利なルールを決めてしまおう
反TPP派は、本当に最後まで反対を貫く覚悟があるのか。
我々は日米安保に守られ、好き勝手を言っても軍事的な脅威にさらされなかった。しかし経済には、日米安保に相当するものはない・・
この項続く。
小中学生の発達障害
小中学校の通常学級に在籍する生徒のうち、発達障害の可能性のある生徒がや6.5%いることが、文部科学省の調査でわかりました。6日の各紙が伝えています。全国で推計すると約60万人、40人学級だと1クラスに2~3人いることになります。2002年の調査でも6.3%でしたから、ほぼこれくらいいると考えられます。
この子どもたちは、「書く」「聞く」「計算する」の学習に困難を示す学習障害、注意力の欠如や衝動性といった注意欠陥多動性障害、知的発達に遅れのない高機能自閉症などです。なぜか、男子では9%、女子では4%です。
この問題について、これまでどのように対応してきたのでしょうか。また、この子たちは、成人してからどのような暮らしをしているのでしょうか。他人とのコミュニケーションがうまくいかないと、暮らしにくいです
政党を育てるか、消費するか、その2。権力は批判するもの?
杉田・・日本では、権力は拒否していればいいという考え方が強すぎます。権力は危険だということは踏まえなければいけませんが、その権力は自分たちが作っていくものでもあるのです。選挙の棄権について、政治学者はこれまで擁護してきた面がありますが、本当はもう少し批判すべきだったのかもしれません。
長谷部・・憲法学者も、権力のやることは全部批判していればいいと考えてきた面があります。批判していれば、そのうちいいこともしてくれるかもしれないと。反省する必要があると思います。
杉田・・今回の選挙でこうすればうまくいくという妙案はありません。長期的に考えるなら、自分自身が政治に何を期待するかをもう少し自分に問うてみることでしょう。政党に裏切られたと思うのはいいですが、そもそも何を想定していたのか。政権交代さえすれば自分の懐具合がよくなると単純に期待していたということなら、そう思っていた方にも問題がある。経済成長が政党政治のあり方ですぐに実現できる時代ではありません。
この国の政治はどうあって欲しいか。全部実現できそうな政党はないかもしれないけれど、比較的それに近いのはどこかということで選ぶしかない。出されたメニューを比べて「どれも気に入らない」と言っていても仕方がない。自分が何を食べたいのかというイメージがなければ選べません。メニューを見てから食べるものを決めるのではなく、自分が何を食べたいかを考えてからメニューを見て、自分が食べたい料理に一番近いのはどれかを選んでくださいと。陳腐な結論ですが・・
詳しくは、原文をお読みください。