3月20日の日経新聞経済教室は、牧野百恵・ジェトロ・アジア経済研究所主任研究員の「男女格差解消、性別役割意識の変革が不可欠」でした。
・・・日本のフルタイム労働者の男女賃金格差は、ほかの経済協力開発機構(OECD)諸国との比較でも大きい。女性管理職の割合に至っては先進国最低だ・・・
・・・なぜ、女性活躍推進法が意図する女性の社会での活躍がなかなか進まないのか。筆者は家庭内の性別役割分担や、その背景となっている社会規範・思い込みに原因があると考える。家事負担が女性に偏る現状のまま「女性の活躍は進んだか」を議論することにどれほど意味があるのか。
女性の家事労働負担を解消せず、男性と同じように活躍、キャリア推進、管理職登用をと言われても、多くの女性の答えは「そんなの無理」だろう。では女性の家事負担を減らすにはどうしたらよいか。先進国で最低水準の男性が増やすしかない・・・
・・・女性活躍推進法が公表を促す項目の一つに、男性の育児休業取得率もある。育児・介護休業法の改正により23年4月から、常時1001人以上を雇う企業は男性の育児休業取得率の公表が義務化された(なお25年4月からは常時301人以上に対象が拡大する)。
それを受けたのか23年度の男性の育児休業取得率は30%と、前年度の17%から大きく上昇した。しかし中身をみれば期間は短く、取得した男性の4割弱は2週間も取得していない。
また、たとえ男性が育児休業を1年間取得しても、形だけの取得で実際は自分の仕事に専念したため、男性の育児休業制度の導入がかえって女性にとって不利に働いたという米国の実証研究もある・・・
・・・遠回りのようにみえるが、根本的には社会規範が性別役割分担の根底にあることを社会全体が理解し、その意識変革を促すしかない・・・