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明るい公務員講座

明るい公務員講座・中級編14

『地方行政』連載「明るい公務員講座・中級編」の第14回「交渉(5)失敗の後始末」が発行されました。庁外との関係で「楽しくない」けれども、重要な仕事があります。その二つ目が、部下や組織の失敗の後始末です。
失敗や不祥事は起きないことが理想ですが、なくなりませんねえ。その際に、どのように後始末をするか。これは組織の幹部としては「必須科目」です。しかし、役所も民間事業所でも、これまで組織的・系統的に教えてもらっていないようです。

有名企業幹部のお詫びの記者会見を見るたびに、「下手やなあ」と思います。
私は若い時から何度も、組織を代表してお詫びの記者会見をしました。最初は下手でした。経験を積み重ねて、上手になりました(と思います)。逃げてはいけません。詳しくは、本文をお読みください。
このような記述が活字になるのは、多分初めてでしょう。評論家は、このような経験がありません。幹部は、こんなことを文章にするのは嫌がるでしょうね。でも、私が経験した中でも、後輩たちに教えたい「重要な事柄」です。そう思って、書きました。
内容は、次の通りです。
失敗が起きた、1上司への報告、2事実の確認、3関係者へのおわびと公表、4再発防止策、5関係者の処分、おわびの仕方・形が大切、おわびの仕方・中身が大切、調査と再発防止、嫌な仕事は課長の仕事、叱ってはいけない。

『明るい公務員講座』

 

新著『明るい公務員講座』(2017年、時事通信社)
時事通信社アマゾン紀伊國屋ジュンク堂

連載していた「明るい公務員講座」(初級編)が、単行本になりました。
連載した35回分のうち21回分を、6つの章に再構成しました。文章も磨き上げました。読みやすいように分量を絞り、246ページです。税抜きで1,500円に抑えました。
わかりやすいイラストも入れてもらいました。この画像の下部(帯)についている絵(職員Aの後ろにA’が立って、Aをつついている図)も、出色です。見ると笑いながら、何を意味しているかがすぐにわかります。
公務員の学習参考書です。連載を読んでいただいた方にも手元に置いていただき、まだ読んでいない職員や新採職員にも勧めてください。
補足説明へ 時事ドットコム「明るい仕事講座
第2弾『明るい公務員講座 仕事の達人編

「はじめに」から
・・・どこの職場でも、部下の悩みと上司の悩みは尽きません。「この仕事をどう片付けたらよいのだろう」とか「うちの上司は××で困る」とか。しかし、本人にとって「大事件」であっても、経験者から見ると、案外簡単なことで悩んでいる場合が多いのです。私たちは、「人類史上初の大事件」には、そうたびたびは出会いません。
昭和53(1978)年に公務員になって以来、私も皆さんと同じように、いろいろな悩みに直面しました。しかし、それを乗り越えることで、一つずつ学習しました。また上司として、部下がつまらないことで悩んでいるのを知りました。そしてある段階で気付きました、「な〜んだ、みんな同じようなことで悩んでいるんだ」と・・・この本では、これまで活字にはならなかった、また教えてもらえなかった「仕事を楽に進める方法」をお教えします・・・

目次
第1章 楽しく仕事をしよう
第1講 明るくやろう 第2講 一人で悩むな、抱えるな 第3講 実は人間関係に悩んでいる
第2章 時間と仕事の管理術
第4講 一日の計は前日にあり 第5講 ドタバタするより工程表 第6講 正しい会議の開き方
第3章 学校では教えてもらえない書類作成法
第7講 相手に伝わる説明の仕方 第8講 報告を上げる三つの準備 第9講 説明資料の作り方 第10講 読んでもらえる文章
第4章 楽々資料整理術
第11講 書類の山に埋もれるな 第12講 紙資料の分類と保管 第13講 電子データの分類と保管
第5章 よい評価をもらおう
第14講 有能な職員への近道 第15講 公務員はサービス業 第16講 服装で自分を良く売ろう 第17講 お願い、お礼、お詫び 第18講 所作が人格をつくる
第6章 あなたがつくるあなたの人生
第19講 清く明るく美しく 第20講 習慣は変えることができる 第21講 公務員は天職だ

新著の反応

新刊『明るい公務員講座』、まだ本屋に並んでいないのに、もう買ってくださった方がいます。アマゾンでだそうです。その方たちからの反応です。
・表紙が軽やかですね。これまでの全勝さんの本とは違いますね。
→ええ、そうなのです。私の趣味とは違うのですが、出版社のプロたちの選択です。
・書かれていることが、書店に並んでいるビジネス書よりもシンプルで、読みやすく勉強になります。
→ありがとうございます。それを狙ったのです。
・20代の若手職員より、中堅職員に読ませたいです。部下が何に悩んでいるかを、知ってもらいたいです。
→そうですね。若手職員は職場の教科書として、中堅職員は復習と部下指導の参考書として使ってください。
・活字が大きくて読みやすいです。挿絵も面白いです。
→ありがとうございます。

お読みになって感想があれば、お知らせください。このホームページ右上につけてある「お問い合わせ」(電子メール)を使ってください。
読者の反応3

反響、クレーマーへの対応

連載「明るい公務員講座・中級編」の「交渉(4)苦情への対応」(2月6日発行)に、何人かの読者から、「私はもっとひどい目に遭った・・・」というようなメールをもらいました。少し改変してあります。

Aさん 11時から18時頃まで、苦情電話に付き合ったことがあります。「こちらからは電話を切るな」と指導されていたので、辛抱しました。
Bさん 以前、つい本音が出て少し反論したら相手が激高し、上司に苦情が回りました。この時は、上司に防波堤になって助けてもらいました。
「逃げてはいけない」という基本的スタンスに立ちながら、「いちいち反論しない」というのは、誰かに言ってもらわないと、あるいはやけどをしてみないと気付かない点です。
Cさん つい先日、住民からの長電話に付き合ったばかりです。あの電話の前に、この記事を読んでいたら、もう少し落ち着いて対応できたのですが。

明るい公務員講座、あなたAとあなたB

『明るい公務員講座』第6章の扉絵に、次のようなイラストを描いてもらいました。職員Aの後ろに職員A’が立って、酔っ払ったAをA’が槍でつついている様子です。これで、私が何を言いたいかは、おわかりですよね。
私は、判断に悩んだときも、斜め後ろ1メートルのところに「岡本全勝B」を置いてみて、「おまえ、本当にそれでいいのか?」と言わせてみます。