カテゴリーアーカイブ:寄稿や記事

福島民友新聞に出ました

2026年1月31日   岡本全勝

1月31日の福島民友新聞「衆議院選ふくしま 識者の考え 復興・創生」に私の意見が載りました。「1.6兆円の第3期予算 実情に沿う活用重要」です。
・・・2月8日投開票の衆院選は公示後初の週末を迎え、政策の浸透を図る各候補の訴えは一層熱を帯びている。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から15年を迎えようとする中、復興や人口減少など本県が抱える課題はもちろん、刻一刻と変化する経済や国際情勢に政治はどう向き合うべきか、専門家に聞いた・・・

復興予算額について問われたので、地元の意見を聞いて作られたものであること、金額の多寡ではなく課題に沿った使い方が重要だと答えました。福島の原発事故被災地の復興は、予算額を増やせば達成できるものではありません。時間がかかりますが、政府が責任を持って成し遂げなければなりません。
政治家の役割を問われたので、国と地方の協議の場を法定してあり、毎年、大臣たちが福島に出向いて議論を続けること、首相が被災地を訪問し続けることが重要と話しました。
除去土壌の県外運び出しについては、全国で共有しなければなりませんが、福島第一原子力発電所の恩恵を受けてきた首都圏がまずは引き受けるべきではないかとも話しました。

コメントライナー寄稿第26回

2026年1月13日   岡本全勝

時事通信社「コメントライナー」への寄稿、第26回「省庁再編から25年 これまでとこれから」が1月5日に配信され、1月13日のiJAMPにも転載されました。
2001年1月6日に新府省が発足してから、ちょうど25年が経ちます。私は、省庁再編を実施するために内閣に置かれた中央省庁等改革推進本部で参事官を務め、組織の減量を担当しました。あれから四半世紀が経ちました

省庁の再編は、23あった府省庁を13にほぼ半減するものでした。大胆な改革でしたが、再編後は大きな変化なく現在に至っています。府省については、防衛庁が防衛省に昇格し、大臣が置かれるものとして復興庁とデジタル庁が設置されました。府省に置かれる庁や局・統括官などについては、多くの再編が行われています。課題の変化と新しい事務を飲み込みつつ、総数は大きく増やさず柔軟に対応しているようです。

内閣機能の強化の面では、予想を超えて内閣官房が膨張しました。国家安全保障局、内閣人事局などが新設され、首相や官房長官が主宰する本部や会議は88にもなっています。職員定数も大きく増えました。首相指示の政策の企画と、各省にまたがる案件の調整が増えているからでしょう。性格上、内閣官房をどのように組織し運用するかは、官邸主導の在り方と連動した課題でしょう。

もう一度、省庁再編を行おうという議論は少ないようです。省庁の再編は、各府省の機能をどのように括るかの議論です。それだけならばあまり意義はありません。議論するなら、どのような哲学で行うかが論点です。
私は、「生活者省」を設置すべきだと考えています。明治以来、政府は産業振興と公共サービス提供を任務として、省庁の多くが生産者と提供者側に立っていました。しかしその使命を終え、政府の役割は国民生活の安全と安心に重点が移っています。消費者庁、こども家庭庁、内閣府男女共同参画局、内閣府政策統括官(共生・共助担当)、厚生労働省社会・援護局など、これらの部局を集めて一つの省にするのです。そして、政府の使命を明らかにするのです。

市町村アカデミー機関誌2026年冬号

2026年1月5日   岡本全勝

市町村アカデミー機関誌「アカデミア」2026年冬号が発行されました。拙稿、学長連載「これからの時代に求められる自治体職員像」第3回「職場を支えているという自覚-中堅職員の役割」が載っています。前学長なのですが「学長連載」となっています。

今回は、「中堅職員の役割」についてです。
職員としての経験を積み、中堅と呼ばれる立場になりました。あなた自身は、まだ一職員の気持ちでいるかもしれませんが、同僚や後輩だけでなく、上司や他の部署からも頼られています。そして、管理職を目指す位置にいます。毎日、忙しく仕事を処理していることでしょう。しかしそれだけでは、もう一段上の能力は身につきません。立ち止まって、あなた自身を見直してみましょう。

あなたに期待されていることの一つ目は、職場の中心になることです。あなたは、職場の中心となっています。自分の仕事を手早く処理することとともに、同僚や部下たちの仕事ぶりに気を配ることも必要です。期待されていることの二つ目は、上司を支えることです。
今の職位で満足せず、さらに上を目指しましょう。今のあなたに、管理職になるには欠けている要素は何でしょうか。長所を伸ばすためにも、欠点を修正するためにも、あなたが自分自身を見直すことは重要です。一人で満足したり悩んだりせず、他人の意見を聞きましょう。

第2回「管理職の役割-はまるな四つの落とし穴
第1回「これからの自治体職員像ーあなたに求められていること

コメントライナー寄稿第25回

2025年11月4日   岡本全勝

時事通信社「コメントライナー」への寄稿、第25回「官製雇用格差を止めよ」が10月27日に配信され、11月4日のiJAMPにも転載されました。

職員の3人に2人が非常勤という役場を想像できますか。
政令指定都市を除くその他の市区町村(1721団体)では常勤92万人に対し非常勤47万人で、合計に占める非常勤の割合は34%です。実に3人に1人が非常勤です(2024年4月現在。会計年度任用職員で任用期間が6か月以上かつ1週間の勤務時間が常勤職員の半分以上の職員に限る)。
最も比率が大きい町では68%(常勤126人、非常勤262人)ですから、3人に2人です。60%を超える町村は8団体、50%以上は117団体、33%以上だと1000団体を超えます。
政府は国地方を通じて行政改革を進め、職員数を削減し、給与を据え置きました。その結果です。

民間企業は30年以上の間、リストラという名の従業員削減を行い、ベースアップを止め、業務を外部化して非正規労働者に切り替えました。各企業の業績は回復したでしょうが、日本全体としては勤労者所得が増えないのですから消費は増えません。「結婚できない、子どもを持てない」という若者の悲鳴は、社会全体の不安につながっています。日本の長期停滞の原因にもなったのです。
景気を回復させるには個人に回るお金を増やし、社会の不安を減らすには雇用格差を減らす必要があります。

現場では仕事がきつく、悲鳴が上がっています。対応策として、まずは会計年度任用職員のうち、能力があり希望する者を常勤職員に切り替えて、安定して働けるようにすべきです。しかし、財源手当や制度見直しは各自治体では限界があり、政府が取り組むべきです。