7月7日の朝日新聞夕刊が「白亜紀の海、イカだらけ」を伝えていました。
・・・恐竜がいた白亜紀時代、海の中はイカだらけだった――。こんな研究成果を、北海道大学などの研究チームが科学誌サイエンスに発表した。アンモナイトのように硬くて残りやすい殻を持たず、これまで見つけることが難しかったイカの化石を、特殊な装置を開発することで、約1億年前の岩石の中から大量に発見することに成功した。
イカはアンモナイトが恐竜とともに約6600万年前に絶滅した後、殻を持たずに泳ぐ能力を向上させ、多様に進化したと考えられてきた。
北海道大学の池上森(しん)研究員や伊庭靖弘准教授らは、イカの化石も岩石の中に隠れて残っていると考えた。注目したのが、イカのあごにあたるくちばしだ。「からすとんび」とも呼ばれる。
ただ、イカのくちばしは、もろくて壊れやすく、岩石に化石が含まれていたとしても、取り出すのが難しい。チームは北海道の各地で見つかった約1億~7千万年前の海でできたこぶし大の岩石35個を、全自動装置で少しずつ削りながら写真をたくさん撮影。それを積み重ねてフルカラーの3次元画像データを作り、データを分析した。
調査の結果、長さが平均3・87ミリのイカの下あごのくちばしが263個見つかった。形などの特徴からイカの新種39種を含む40種に分類できることがわかった。大きさは現在のイカとだいたい同じで、15~20センチと推定された。
岩石からは、特徴が異なるアンモナイトやタコが持つくちばしの化石も見つかったが、イカのくちばしが最も多く、アンモナイトが絶滅する前から、イカが栄えていたことがわかった。伊庭さんは「白亜紀の海は、従来の定説に反してイカだらけだったことが明らかになりました」と話している・・・
ナメクジなども化石が残らないでしょうから、いつ頃からどのくらいいたのかは、よくわからないのでしょうね。