投稿者アーカイブ:岡本全勝

ネット社会でも共有されない情報

2019年12月8日   岡本全勝

12月4日の朝日新聞オピニオン欄、今年のノーベル化学賞受賞者、吉野彰さんのインタビューに、興味深い話が載っています。
「ネット社会が進み、情報を共有しやすくなっていますしね」との問いかけに。先生は、「ぼくは逆だと思う」と否定しておられます。

・・・表面的な情報はみんなが共有しているけど、肝心の情報は意外とつかめていないんですよね・・・情報を出す側は差し障りのない情報は出すけど、ひそかに自分で考えているアイデアなんて、絶対に出さないですよね。もし出すとしたら、夜の席でワインを傾けながらでしょう・・・
原文をお読みください。

連載「公共を創る」第27回

2019年12月7日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第27回「公私二元論から官共業三元論へ 民間非営利活動」が、発行されました。

公私二元論に代えて、官共業三元論で社会を見ると、さまざまなことが見えてきます。行政(政府)と企業(経済活動)のほかに、NPOや中間集団も社会の重要な要素です。
民間活動は、営利活動ばかりではありません。非営利で社会に貢献するような慈善活動や、構成員の利益のための活動などもあります。ボランティア活動やNPOの発展によって、民間非営利活動が再認識されるようになりました。

また、同業団体や宗教集団、さまざまな同好の士の集まりといった中間集団は、個人に帰属意識と安心を与えてくれます。社会にとっても、個人を孤立させない重要な機能を持っています。
政治学も経済学も、まだこれらの機能を十分に位置づけていないようです。

福島で働こう

2019年12月7日   岡本全勝

原発被災地では、順次復興が進んでいます。住民も戻りつつあり、事業所も再開しつつあります。そこでの問題は、住民は働く場所を求め、事業所は職員を募集しているということです。
人が戻らないと復興は進まず、事業所は職員が充足されないと、営業できません。もちろん、ハローワーク(職業紹介所)はありますが。

経産省が、民間職業紹介事業を活用して、その引き合わせをしています。
福島求人支援チーム「ふくしまで働こう!復興エリア求人特集
ご覧いただくとわかるように、さまざまな求人があります。しばらく前までは、いくら求人をしても充足せず、コンビニのアルバイトが時給1500円という時期もありました。さすがにそれはなくなり、「世間並み」あるいは「世間より少し高め」になっています。

また、福島への移住も支援しています。サイトのうち、インタビューをお読みください。
HOOK「福島ではたらく、移住きっかけマガジン

反省、かつての仕事ぶり

2019年12月6日   岡本全勝

かつて交付税課で、ということは30年近く前に、一緒に仕事をした職員に、最近あることをお願いをすることがありました。そのときの会話です。

私:いま頼んだ件は、急いでないよ。
彼:ということは、2時間後に持ってこいということですか(ニヤニヤしながら)。
私:いや、最近はそんなことはない。2~3日かかっても大丈夫。

ひどい上司だったんですね。反省しています。

アメリカ外交に見る官僚の重要性

2019年12月6日   岡本全勝

12月2日の日経新聞オピニオン欄、ジャナン・ガネシュ(ファイナンシャルタイムズ・USポリティカル・コメンテーター)の「米の官僚「不在」、対中冷戦に影」から。

・・・米国が旧ソ連との冷戦に勝利するのにブルージーンズやロック音楽、ベルリンの壁の撤去を呼びかけたレーガン大統領の演説などが効いたと思うと喜ばしい。
もっとも冷戦で「封じ込め」政策を提唱したのは国務省のジョージ・ケナンだった。それを軍事的戦略に仕立てたのも同じ国務省のポール・ニッツェだ。中国をソ連から引き離す取り組みは1972年のニクソン大統領の中国訪問より何年も前から水面下で続けられていた。

政権交代に影響されない官僚が舞台裏にいなければ、米国がソ連を制することはできなかっただろう。裏方の努力で大局的な見地や揺るぎない方向性といった民主主義国家が独裁国家に対抗するうえで重要なものがもたらされた。
米国が今度は中国と向こう数十年、覇権を競うというなら「ディープステート(闇の政府)」が再び必要になる。ホワイトハウスの元ロシア担当フィオナ・ヒル氏や在ウクライナ大使館の参事官デービッド・ホルムズ氏など、トランプ大統領の弾劾調査で議会証言したような官僚たちだ・・・

・・・米国人でない筆者にはディープステート、つまり行政府は米国の宝のように思える。行政府は誰にでも開かれた民主主義を支える。先日、議会証言した人々のように勤勉で公共心が強く、専門的な資格を持つ官僚が大勢働いている・・・