投稿者アーカイブ:岡本全勝

1947年の東京都千代田区地図

2022年10月9日   岡本全勝

東京都千代田区が、1947年(昭和22年)の地図を、ホームページに載せています。終戦2年後、アメリカ軍に占領されていた時代の、東京の中心部の地図です。

画面では小さいので、拡大して、いくつかの場所を見てみました。
道路はおおむね現在と同じですが、建物はまったく違います。いくつもの建物が、占領軍に使われています。霞が関も大手町もかなり異なります。国会議事堂前もです。
高速道路や地下鉄もありません。チンチン電車が走っていました。これまでの間に、2度建て替えられた建物もあります。
興味ある方は、拡大してみてください。

玉木俊明著『近代ヨーロッパの形成』

2022年10月9日   岡本全勝

玉木俊明著『近代ヨーロッパの形成 商人と国家の近代世界システム』(2012年、創元社)を紹介します(本の山から出てきたので、読みました)。

なぜ近代に入り、ヨーロッパがいち早く経済成長を遂げたのか。産業革命はなぜイギリスから生まれたのか。そして、近代主権国家システムを作り上げたのか。さまざまな説明がされてきました。
この本では、オランダのアントウェルペンを起点とする商人ネットワークの拡大と、財政軍事国家論を重点に説明します。

経済史は大きな貢献をしたのですが、物の生産と移動(貿易)の数値に根拠を置いています。他方で、知識(技術)や情報の貢献は、あまり明らかにされていません。資料が残らないのでしょう。現在の企業や産業を見ても、知識と情報の重要性は明らかです。原材料と機械があるだけでは、生産は起こらず、また消費されません。その点での、この本の主張は、納得できます。

もう一つの国家の役割も、近年重視されているようです。「国家の見える手」です。ラース・マグヌソン著『産業革命と政府 国家の見える手』(邦訳2012年、知泉書館)

本書は読みやすいのですが、ところどころ疑問に思う点もありました。玉木先生は、次々と興味深い書物を出版されているようです。

秋の若葉と桜の花

2022年10月8日   岡本全勝

東京は、昨日一昨日と昼の気温が12度ほどで、30度近くから急に寒くなりました。夏の次に冬が来たようでした。今日は20度近くまで上がりました。
久しぶりに、いつもの善福寺川を散歩しました。ここのところ週末は、天気が悪かったり行事があったりで、ほぼ一月ぶりです。
私を含め行き交う人の3割ほどは、マスクをしていません。まだ7割ほどの人は、外を歩くときもマスクをしているということです。

9月中旬に歩いたときは、川沿いの桜並木が毛虫に葉を食われて、たくさんの木が丸坊主になっていました。この毛虫は珍しくないそうですが、足下にもたくさん落ちていて、いささか困りものです。
ところが今日見ると、その坊主になった木の枝に、いくつか若葉が開き、花も咲いています。気をつけてみると、結構な数の木が花を咲かせていました。葉がなくなり、まだ暑いので、木が時期を間違ったのでしょうかね。

わが家のアサガオは、まだ少しずつ花を咲かせています。種を取るために、もうしばらくこのままにしておきましょう。

チャイルドペナルティー

2022年10月8日   岡本全勝

9月19日の日経新聞「出産・子育て不利にしない チャイルドペナルティーどう防ぐ」から。

チャイルドペナルティー問題は米プリンストン大学のヘンリック・クレベン教授らが19年に提起した。学歴等の性差が解消された先進国でも、なぜ格差が残っているのか。各国の統計データを分析し、出産するとあたかも罰せられるかのように収入が下落する状況が元凶だと突きとめた。

日本の状況は財務省財務総合政策研究所の古村典洋さんが厚生労働省「21世紀成年者縦断調査」を基に試算した。出産1年前の収入を基準とし、出産1年後は67.8%も減る。出産退職して収入がゼロになる人も含むので減少幅は大きめに出る。
ただ日本は他国に比べ落ち込みが大きく、その後の回復も緩やかだ。「日本では長時間労働ができないと評価されにくい。子育てに時間を割かざるを得ない女性は昇進・昇給で不利になる」と古村さんは指摘する。

連載「公共を創る」第131回

2022年10月7日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第131回「政府の「大きさ」をめぐる論点」が、発行されました。今回から、第4章2(3)「社会を良くする方法」に入ります。

前回まで、政府による社会への介入の歴史と実態、その問題点を見てきました。これまで政府は、社会の安全や秩序を確保すること、産業振興や経済発展への介入、公共サービス提供などについては大きな蓄積があるのですが、新たに生まれた成熟社会の不安には十分な対応がなされているとはいえません。新しい課題の把握に遅れ、対応手法も完成していません。
特に公私二元論という考え方に拘束され、孤独をはじめさまざまな個人の悩みを支援する意識や、社会を構成員の力で良くしていくために働きかけ、その動きを助成するという意識が少なかったことが原因の一つでしょう。ここでは、政府の社会への介入手法を幅広く考えてみます。

「大きな政府と小さな政府」という議論から始めます。政府支出や公務員数を、過去や他国と比べて、特に社会保障支出に関して使われます。この指標は一定の意味はあるのですが、予算や公務員数では見えない政策や、表せない効果が多いのです。
投入量(インプット)と産出量(アウトプット)と成果(アウトカム)の違い、予算(フロー)と資産(ストック)の違い、事業間の比較ができないことなど。私が若い頃に経験した事例も挙げて、説明しました。