3日の毎日新聞「土曜解説」で、医療事故調査委員会の創設を取り上げていました。厚生労働省が検討している第三者機関で、医療事故の原因や過失の有無を判断するものです。
医療事故にあった被害者は、病院に調査を求めても、相手が加害者の場合もあるのですから、十分に情報を得ることができませんでした。民事訴訟に訴えるか、警察に被害届を出すしかないのです。第三者委員会なら公平ですし、専門家の判断なら納得できます。それでも納得できなければ、訴訟に持ち込めばいいのです。
私は、行政の新しい手法として、このような第三者委員会が増えるのではないかと、考えています。また、裁判外紛争処理制度(ADR)も、重要性を増すと考えています。大論文「行政構造改革」に盛り込もうと、資料は集めているのですが、なかなかそこまで行き着かないのと、うまく料理できるか心もとないです。
投稿者アーカイブ:岡本全勝
90年代のデフレ
行政の責任
行政の失敗と反省
28日の読売新聞は、「中教審、ゆとり反省。授業減らしすぎた」を解説していました。副題は、「失敗の原因列挙、異例の報告書」です。
・・中央教育審議会が、近く公表する中間報告の中で、現行の指導要領による「ゆとり教育」が行き詰まった原因を分析し、「授業時間を減らしすぎた」などと反省点を列挙することがわかった。中教審はすでに、小中学校での授業時間増など「脱ゆとり」の方針を決めているが、反省の姿勢を明確に打ち出すのは初めて・・
確かに、行政が自らの政策の間違いを認め反省することって、珍しいでしょう。「行政の無びゅう神話」は、行政が間違わないから生まれた神話でなく、間違いを認めないことから生まれたのかも知れません。
一方、薬害C型肝炎も、大きな話題になっています。輸血や血液製剤によって、C型肝炎ウイルスに感染して起きる病気です。薬害エイズに似ています。この場合は、製薬会社から副作用の報告が厚生省に届いていたにもかかわらず、患者に告知しなかったことが問題になっています。患者より会社の利益を優先したのではないか、と批判されています。例えば、26日毎日新聞「厚労省、不作為明確に」、28日読売新聞「87年、2002年まとまった報告書。告知なし、患者不在」など。どのような評価がなされ、反省をするかが、問われます。(10月31日)
10月31日に、年金記録問題検証委員会の調査結果が、報告されました。1日の各紙が、詳しく報道しています。
私が考えるに、原因としては次のようなことが挙げられます。
1 職員の責任(横領者、ミスをしたのに隠した職員、これだけ多くの問題がありながら放置した職員たち)
2 管理監督者の責任(大量の間違いが生じているのに放置した上司、もしそれに気づかなかったとしたらそれが監督者として失格)
3 組織・制度の問題(このような大量の犯罪とミスが生じているのに、長年放置できた仕組み。また、それを生みやすかった組織。年金の申請主義や地方事務官制度)
すると、自ずから対策も見えてきます。組織を解体しただけでは、これらの問題の解決には、ならないと思います。
1 お金を扱う部門には通常必要な監察組織
2 お金を預けた本人に確認させる「年金通知」などです。
情報開示、透明性、第三者の監視、預けた本人の監視などが、有効です。
さて、昨日書いた「行政の失敗と反省」の延長では、厚生労働省でなく総務省に置かれた機関が調査したこと、そしてその委員は民間人だったことを挙げておきましょう。二重の意味で、外部による調査だったのです。もっとも、外部の者の調査では、権限が制限されていて、相手方の協力がないと追求が難しいという制約もあります。(2007年11月1日)
読売新聞は、「年金の明日」という連載を続けています。2日は「流用を生んだ法の不備」でした。そこに、年金財源が保養施設に使われ、結局大きな損失を生んだことが書かれています。そして、「年金の福祉還元事業に関する検証会議」が出ています。厚労省が設置した、第三者委員会です。
どこかに、このような行政の失敗と反省を整理した資料がないですかね。(11月2日)
仕事とゆとり
今週も、金曜日になりました。私は、月曜日の朝に、新しい課題をいただき、あわただしく諮問会議の準備をしました。あっという間の、5日間でした。職員の助けを得て、何とか乗り切りました。引き続き、来週以降の準備中です。経済財政諮問会議という、トップダウン型の組織がどう動いていくか、「貴重な」経験をしています。
最近、ゆっくり昼ご飯を食べることができるかどうかが、人生のゆとりではないかと、思うようになりました。さらに、ゆっくりとお風呂にはいることができるかどうかが、ゆとりを感じるかどうかの指標かもしれません。皆さんは、どう思われますか。「えらくささやかな、望みやなあ・・」と笑われますかね。
なんと、明日の土曜日は、久しぶりに仕事がない土曜日なのです。うーん、週休2日が懐かしいです。次の仕事を考えずに好きな本を読むような日は、いつになったら来るのでしょうかね。連載の原稿も、ちっとも進んでいません。ごめん、長尾編集長。しかも、11月と12月は、魔の年賀状の季節です。美術館は、私を招いているし。