岡本全勝 のすべての投稿

2007.3.14

今日も、先週に引き続き、衆議院内閣委員会で、地域再生法改正の審議がありました。まだ衆議院は正常化せず、民主党は質問通告なしでの質疑でした。今回も突然、再チャレンジ寄付税制に関して質問があり、私は渡辺大臣の後ろに飛んでいって、メモ出しに励みました。「なぜ直接型では、フリーターは対象にならないのか」「地方自治体が認定したことに対して、国税を優遇するような仕組みは他にあるのか」・・。
自分では、小さな声で大臣にささやいているつもりなのですが、委員長席を挟んだ反対側に座っている衆議院事務局の人からは、「岡本さんの声は、良く聞こえますよ(笑い)」と言われてしまいました。与党の議員からは「緊急事態だから仕方ないよ」と言う声も。ハイ。何せ、簡潔に大臣に、要点をお伝えしなければならないのですから。

行政委員会

記者さんとの会話
記:教育委員会とか公安委員会も、行政機関ですよね。
全:そうだよ。行政機関には、独任制と合議制があって、委員会は合議制の機関。その二つは意思決定とか執行をする機関だけど、審議会のように意見を述べるだけの機関もある。
記:教育委員会が独任制でなく合議制なのは、政治的中立性を確保するためと習いましたが。
全:僕もそう習ったけど、疑問に思っているのよ。地方団体の場合、教育委員会や公安委員会は、首長から独立して=指揮監督を受けないことで、政治的中立性を確保するといわれている。でも、その機関が合議制であるかどうかは、別の話だわな。監査委員は複数いるけど、一人で行動できる。監査委員「会」ではない。
逆に、首長の指揮監督を受ける合議制の行政機関もあり得る。国家公安委員会は委員長が国務大臣で、内閣の一員。内閣総理大臣の指示に従うことになる。
記:なるほど。しかし、私が問題にしているのは、今議論になっている地方の教育委員会に対する文科大臣の指示です。首長からの独立性を確保するために委員会制度を取っているのに、それに対し指示をするなら、何も委員会制度でなくてもいいんじゃないですか。
全:ぼくも、そこが疑問なのよ。ただし、私の整理では、委員会制度にしたままで、首長の監督を受けるという方法もあるけどね。でも、それなら首長の監督を受ける独任制機関にした方がわかりやすいわ。
記:それは知事部局に入って、「教育部」になるということですか。
全:その通り。いつも言うように、国は教育委員会制度でない。文科省であり文科大臣。問題は、地域の教育について、誰が誰に対して責任を負っているか。今の委員会制度は、責任が不明確。さらに、首長でなく国が指示を出すとなると、教育委員会は住民でなく、国に対し責任を負うことになる。私の言うように、首長の元に置けば、責任ははっきりする。そして、それは国ではなく、住民に対して責任を負うことになる。
記:文科省でなく、首長がまずは指示をすべきではないですかね。いずれにしても、わざわざ行政委員会制度を取っていながら、国が指示をするということの意味について、行政法学者、行政学者の意見を聞きたいですね。
全:そうやね。ぼくの見解だけで記事を書くと、危ないよ。

2007.03.12

今日も、打ち合わせやヒアリング、職員への指示、国会議員への説明などが続き、怒濤の月曜日でした。会議や打ち合わせは、途中退席ばかりで、すみません。
かつて、先輩の審議官たちを見ていたら、こんなに忙しそうでなかったのに。なぜ、忙しいのか考えてみました。今私がいる経済財政諮問会議事務局も再チャレンジ室も、前例通りの定例業務ではなく、トップダウン型の仕事が多いです。どうも、これが原因のようです。まあ、言われたことだけをこなしていたら、忙しくはないのでしょうが。部下たちも、こんな上司に迷惑しているでしょうね。あるいは、先輩たちも、私の知らないところで仕事をしておられたのかもしれません。
放課後は、東大大学院に教えに行っていたときの、塾頭3人組との懇談。それぞれ学者の道を進んでいます。今日も、彼らの質問に応じて、私の知っていることを答えてきました。

新しい仕事41

月刊「ESP」3月号が発行されました。再チャレンジ支援が特集されています。再チャレンジ室の職員も、大勢執筆しています。私が参加した座談会も載っています。大沢真知子日本女子大学教授、樋口美雄慶應義塾大学教授、山岸秀雄NPOサポートセンター理事長で、私は司会です。
政府の再チャレンジ支援策が、簡潔に紹介されています。ご関心ある方は、ご覧ください。各自治体には、1冊はあると思います。

2007.03.11

息子の大学進学が決まり、本やノートの整理を手伝いました。どこまで読んだか、問題集を解いたかは別として、大変な量を捨てました。私の大学受験の時は、そんなに受験参考書も買わず(田舎なので知らなかった)、塾も行かなかった(明日香村にはなかった)のです。息子曰く「お父さん、これで家が数センチ浮き上がっただろう」。
一方、娘は4月から会社員。最初は寮に入り研修を受けるとのことです。親ばかを発揮して、娘と一緒に、寮と研修所を視察に行きました。
ついこの間まで、二人ともよちよち歩いていたと思っていたのに。子どもの成長は早いです。さらに、希望に満ちている二人を見ると、それに引き換え、自分は歳を取ったなあと実感します。私にも、未来への希望とそしてそれと抱き合わせだった不安が、いっぱいの時代がありました。いつの間にか、現状と日常に安住するようになりました。毎日を一生懸命生きていると、30年もあっという間ですね。