投稿者アーカイブ:岡本全勝

仕事の上手な押し付け・ホトトギスの托卵戦術

2012年2月9日   岡本全勝

役所の世界では、しばしば消極的権限争いが起きます。「この仕事は、私たちの所管ではない」といって、課題の処理を押しつけあうことです。小は職員間で、大きくなると部局間や省庁間で、押し付け合いが生じます。
国会で質問が出た場合などに、よく発生します。新しい質問や解決方法が難しい質問の場合に起きます。これまでにあった質問なら、「前例通り」で、所管が決まります。解決方法が明白な場合は、その解決手法を持っている部局が引き受けるからです。まあ、役所だけでなく、企業でも、起きるのでしょうが。

しかし、このような課題の押し付け合いは、方策としては「下策」です。「上策」は、私が「ホトトギス」と呼んでいる方法です。あるやっかいな課題がある場合、そしてそれが自分のところにある場合や、自分のところに来そうな場合に、予防的手段を取るのです。
そうです、ホトトギスのように、卵のうちに、ほかの人の巣に生み付けるのです。「托卵」というそうです。
「やっかいな仕事の卵」を、生み付けられた部局は、勘が鈍いと、その時点では気がつきません。卵がふ化して、やっかいな課題になったときには、時既に遅しです。気がついたとき、「あそこの役所はずるいよな」といっても、後の祭りです。その頃には、ホトトギスは、ほくそ笑んでいるでしょう。「ケケケケ・・」と。もっとも、本物のホトトギスは、「キョキョキョ」と鳴くそうですが。

上手に卵を産み付けて、「足抜け」する人たちを見ていると、その技に感心するとともに、腹が立ちます。また、生み付けられているのに気がつかず、一生懸命子育てをしている人たちを見ると、同情します。「下手やなあ」「お人好しやねえ」と。自分がその立場になっていると気づいたときは、もっと腹が立ちますよね。
でも、神様は、ずるい人と正直な人を、きっと見ていてくださると期待しましょう。あるいは、人様も神様も見ていてくれなくても、世の中のために、球(卵)拾いを続けましょう。日本を良くしようと思って、この職業を選んだのですから。

日本経済の構造変化

2012年2月8日   岡本全勝

今日(2月8日)の夕刊各紙は、2011年の国際収支速報を取り上げていました。経常黒字が前年比44%減で、9.6兆円です。2007年には24兆円の黒字でしたから、この数年で、急激に減少しています。
貿易収支が48年ぶりに赤字になることは、すでにこのホームページでも、解説しました(31年ぶりと書きましたが、48年ぶりだそうです)。
また、朝日新聞朝刊の経済面「経済気象台」は、「日本の優良企業とは」でした。それによると、ソニーの従業員数は17万人。うち日本人は6万人で、海外での雇用者は11万人です。他方、保険会社のアフラックは、本社がアメリカですが、従業員の半分が日本人で、保険料総額の4分の3が日本だそうです。

最近の肝冷斎

2012年2月7日   岡本全勝

肝冷斎が、調子良さそうです。肝冷斎は、かつてこのホームページに下宿していましたが、独り立ちしてホームページを作っています。最近は、毎日、中国古典の漢文の解説を、しかもかなりの分量で書き続けています。仕事が順調なのか、体調がよいのか。
なるほどと、勉強になる話が多いです。しかし、少々専門的すぎるのと、奇っ怪な話も多いので、凡人には近づきがたいところがあります。

職場の先輩の効用

2012年2月6日   岡本全勝

古くなりましたが、1月31日の朝日新聞、オピニオン欄は「65歳会社員を考える」でした。小林智明・日本能率協会マネジメントセンター部長の発言から。
・・大半の会社は、高齢者に専門的な仕事を期待していません。営業でも生産技術でも、次々と新しいやり方が出てきます。高齢者が持っているノウハウは、すぐに役に立たなくなってしまう・・
高齢者に求められている資質は何かと問われると、ひとえに「愛嬌」に尽きます。その人がいるだけで場が和やかになり、若手の仕事がはかどって、生産性の向上につながる「潤滑油」の役目です。
例えば、若手が仕事に行き詰まったとき、適切なアドバイスができる、そういう人材です。食事と失敗の回数は負けないはずですから。自分の体験に引きつけて改善策を話すことがでるとか・・
ふだんは存在感が薄くていいんです。いざ、という時に、人間の大きさを感じ取ってもらえれば大成功です。
逆に「俺はあのとき、こうやって契約につなげたんだ」などと自信たっぷりに話したり、説教するのは禁物です・・自慢話や愚痴は、同輩としてください・・

仮設住宅での医療提供

2012年2月5日   岡本全勝

2月5日の日経新聞「魚の町から-石巻復興物語」に、仮設住宅でのお年寄りの診療の必要を指摘し、自ら診療に取り組むことになった長(「ちょう」というお名前です)医師が取り上げられていました。先生は、長野県佐久総合病院の小海診療所のお医者さんです。過疎の山間部で、訪問診療をしておられ、仮設住宅での「医療過疎」を指摘されたのです。
ありがとうございます。
建物を造るだけでは、暮らす環境にならないことが、良くわかります。