投稿者アーカイブ:岡本全勝

政治の理想と現実

2012年2月5日   岡本全勝

ようやく、E.H.カー著『危機の二十年』(邦訳2011年、岩波文庫)を、読み終えました。布団の中で読むには、難しい本ですが、文庫本なので挑戦しました。とはいえ、500ページを超えます。読みやすい訳ですが、寝転がって読む本ではありません。
原著は、1939年に出版されました。国際政治学の基本文献です。第1次大戦と第2次大戦の戦間期の国際政治(ヨーロッパ政治)を対象としつつ、ユートピアニズム(アイデアリズム、理想主義)とリアリズム(現実主義)のせめぎ合いを分析したものです。国際連盟などの理想主義の限界を指摘した本として有名です。
私の本棚には、1952年に岩波書店から出た、井上茂訳が並んでいます。久しぶりに取り出したら、変色したパラフィン紙(グラシン紙。若い人は知らないでしょうね。かつて岩波新書をはじめ、多くの本に被さっていました)がかかり、箱に入っています。買った日付が奥書に、1975年10月と記入されています。定価は、800円です。20歳の時に買ったのですね。内容は、ほぼ忘れていました(反省)。
ところで、新訳では、解説にもあとがきにも、旧訳について言及がありません。どうしてでしょうね。

今回読んでみて、改めてその分析の鋭さに、感心しました。訳者による解説もわかりやすいです。世間を知らない学生時代に読むのと、官僚として政治と付き合ってみてから読むのとでは、得るところが違いますね。
カーは、イギリスの政治学者で、『歴史とは何か』(岩波新書)が、有名です。

福島復興協議会

2012年2月4日   岡本全勝

今日は、福島市で、復興大臣と知事との意見交換、その後に国と県との協議会でした。福島特別立法の概要要綱案をお示しし、説明しました。
この法律は、原子力災害により深刻かつ多大な被害を受けた福島の復興及び再生のためのものです。要綱のうち、第1総則の目的、基本理念、国の責務、第2福島復興再生基本方針(最初の3ページ)だけでも読んでいただくと、意図を理解していただけると思います。
昨秋、県からの要望を受け、検討をしてきました。政府内や与党との調整がある程度進んだので、今日、要綱の形でお示ししました。市町村にも事前に意見を聞き、取り入れるべきことは、盛り込みました。なんと言っても、この法律や福島県の復興は、地元のために行うのですから、地元の意向を反映する必要があります。
このホームページでも書きましたが、政府関係者が福島に出かけて協議をすることが、象徴的です。また今日も、関係各省の幹部に参加をお願いし、大勢の職員が出席しました。環境省、経産省、文科省、農水省、総務省、厚労省、国交省・・。協議会は、毎回のように時間を延長して、議論をしています。今日も、約2時間かかりました。
新法を作るとしては比較的短期間で、大部な法案ができたと思います。協議会では複数の委員から、「遅いが、感謝する」との発言を頂きました。休みを返上し、睡眠時間を削って頑張ってくれた職員も、喜ぶと思います。
さらに与党調整などを進めて、早期に国会に提出します。

復興宝くじ

2012年2月3日   岡本全勝

2月14日から、復興宝くじが発売されます。俳優の木村拓哉さんが宣伝をしておられるとのことで、テレビでご覧になった人も多いでしょう。
今回から、コンビニのローソンでも買うことができます。
「この宝くじの発売予定額660億円に対する収益金は288億円を予定していますが、そのうち88億円が、災害復興支援分として、東日本大震災の被災地である9県2指定都市(青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、千葉県、新潟県、長野県、仙台市、千葉市)に分配され、災害復興事業等に役立てられることになっています」とのことです。
1等賞3億円、前後賞をあわせると5億円です。1枚300円で夢を買って、復興支援ができます。

職員募集

2012年2月1日   岡本全勝

復興庁の開庁に向けて、準備をしています。各省から集まってもらう国家公務員の他に、民間や地方自治体からも、派遣を受ける予定です。さらに、期間業務職員、非常勤の職員も募集中です(東京勤務地方勤務)。
すでに、NPOの方にも、非常勤として勤務していただき、ボランティア活動との連携などに携わってもらっています。私たちのような、臨時、期限付き、かつ広範囲な業務をする組織には、このような方に働いてもらうことが合理的です。

被災地からの人口流出

2012年1月31日   岡本全勝

総務省が、平成23年の住民基本台帳に基づく人口移動を公表しました。それによると、岩手・宮城・福島の被災3県では、人口流出が4万人を超えています。前年が1万人でしたから、大幅な転出の増加です。特に、福島県が多いです。なお、この数字は、住民票を移した人だけの数字です。このほかに、住民票を移さず、転出している人も多いです。