投稿者アーカイブ:岡本全勝

落花生の9割は外国産

2025年1月10日   岡本全勝

日本で売られている落花生の9割は、外国産だそうです。日本落花生協会のホームページ
千葉県産が有名です。私も好きで、時々取り寄せています。日本産の方が、甘いのだそうです。

落花生は、花が枝に咲いて、地中に実ができる不思議な植物です。
原産地はアメリカだそうです。日本で栽培されるようになったのは、明治以降です。
へえ、昔の日本人は落花生を知らなかったんだ。

職場内訓練が少ない日本

2025年1月10日   岡本全勝

12月25日の日経新聞「2025年を読む 変革の行方2」は「賃上げ定着へ生産性向上 人材教育投資こそ成長のバネ」でした。

・・・高い賃上げを定着させるには、裏付けとなる生産性向上に企業が正面から向き合う必要がある。

サントリーホールディングスは9月下旬、2025年春に7%の賃上げを目指すと表明した。過去2年と同水準だが、内情は異なる。一つは海外消費が弱くなっている点。もう一つは賃上げ持続への施策を労働組合と対話し始めたことだ。
ベースアップ(ベア)が毎年積み上がる負担に不安を漏らす経営幹部もいる。だが新浪剛史社長は人材獲得と消費喚起へ賃上げが不可欠だと説く。活路とするのは社員が生み出す付加価値の最大化だ。「賃上げと人材育成の両輪を回して生産性向上を目指す」と河本光広執行役員は話す。

「完全なゲームチェンジ。今後は人件費など様々なコストの上昇を前提にした経営が不可欠だ」。食品スーパー大手、ライフコーポレーションの岩崎高治社長は話す。
同社のパート・アルバイトは約4万4千人。24年春に6.6%賃上げしたが、競合他社との人材の取り合いで足元の時給はさらに上昇。20年代に最低賃金1500円という政府目標も「全国では無理でも東京都ではありうる」と身構える。
粗利率の改善や省力化投資を進めるが、カギとなるのはパートの生産性向上だ。本社の指導員の人数を2年で100人増の450人とし、複数の業務ができる多能化を目指す。非正規社員への教育投資は少ないのが一般的だが、「待遇改善と能力開発を一体で進める」と岩崎社長は言う・・・

記事には次のような記述があり、各国(中国、アメリカ、イギリス、スウェーデン、ドイツ、フランス)の職場内訓練を受けた人の割合が図になって載っています。
・・・日本の賃金は上昇し始めたが、人材教育投資は心もとない。リクルートワークス研究所の調査では、23年に職場内訓練(OJT)を受けた人は日本は39.8%。ドイツの半分強の水準で7カ国で最低だ。人を資本と捉え、その価値を最大限に引き出す「人的資本経営」をいくら唱えても、着実に投資しなければ付加価値は増えない・・・

連載「公共を創る」第209回

2025年1月9日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第209回「政府の役割の再定義ー財政健全化と国民の負担」が、発行されました。

官僚にはできない政治の役割として、国民に負担を問うことを議論しています。ところが、日本はかつてない、そして先進諸国では飛び抜けて、財政が悪化しています。それが、永年にわたって続いているのです。

太平洋戦争とその敗戦で、日本の経済と財政は破綻しました。それを教訓に、戦後日本は健全財政を基本としてきました。
1973年に起きた第1次石油危機の後、日本の経済成長率は大きく低下しました。その後、国と地方自治体は、大きな財政赤字に苦しむことになりました。行政改革の重点は財政再建のために、歳出削減、行政機構の簡素化、行政の減量に置かれました。その後、1989年に消費税(当時は3%)が導入されます。以降も、財政再建は行政改革の最大の課題と位置付けられていきます。

小泉改革では、社会保障費、公共事業費、地方交付税といった予算の大項目が経済財政諮問会議での俎上に載せられました。私は交付税課長で、諮問会議での議論に承服できないこともありましたが、交付税制度を持続させるためには必要と考え、いくつかの改革に取り組みました。
2008年のリーマンショック対策では、麻生太郎首相が巨額の財政出動に踏み切りましたが、「当面は景気対策、中期的には財政再建」を主張し、財政出動に合わせて、将来の増税の道筋をつけました。私は総理秘書官として、与謝野担当相から麻生首相への状況報告と対応の指示を仰ぐ電話を取り次ぎました。困難な状況を訴える与謝野担当相に対し、麻生首相が「筋を通すために頑張ってほしい」と指示を出されたことを覚えています。

市町村議会議員特別セミナー

2025年1月9日   岡本全勝

市町村アカデミーでは、新年最初の研修が始まりました。市町村議会議員特別セミナーです。100人を超える方が、参加してくださいました。

今回は、次の4方の講演です。
溝畑宏・大阪観光局理事長「やる気と仕掛けでまちは変わる!」
原田隆史・原田教育研究所社長「いかに人間力・仕事力を磨き続けるか」
中村健・早稲田大学マニフェスト研究所事務局長「住民から期待される議会になるには」
岩崎尚子・早稲田大学電子政府・自治体研究所教授「超高齢社会における議会のデジタル化とは」

14日からは、市町村長特別セミナーが始まります。

『民主主義の人類史』

2025年1月8日   岡本全勝

デイヴィッド・スタサヴェージ著『民主主義の人類史 何が独裁と民主を分けるのか?』(2023年、みすず書房)を紹介します。新聞の書評で取り上げられていたので、読みました。
なかなか興味深い議論がされています。政治学の教科書では、あまり触れられていないでしょう。ここではごく簡単に書きますが、興味ある方は本をお読みください。お勧めです。

なぜ民主主義が根付いた国と、独裁が続く国があるのか。著者は、古代や未開と言われる社会でも、民主主義が行われていたことに着目します。統治者からすれば、独裁の方が都合が良く効率的ですが、被治者の意見を聞かなければならないことから、初期民主主義が生まれます。それは、統治者が強くない場合に、徴税や徴兵をするのに同意が必要になるからです。
また、農業生産の違いにも着目します。牧畜のように人口密度が低く、被治者が逃げることが可能な環境では、強制は効果を持ちません。集約的な農業では、官僚制が発達し、徴税や徴兵が容易になります。強い国家(軍隊と行政機構)は、民主主義を必要としないのです。

イギリスで議会制民主主義が発達したのは、国王が弱いからだというのはよく知られています。他方で中国は、昔から強い国家でした。日本は、強い国家から民主主義への転換途中にあるとも言えます。
制度を輸入しただけでは、定着しません。受け入れる社会の「この国のかたち」が制度を支えます。独裁より効率が悪いことも多い民主主義、それが国民に支持されるには、この国のかたちという社会の伝統とともに、民主主義がいかに効率よく政治を運営するかによっています。近年の世界的な民主主義への信頼低下は、それを示しています。