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鎌田先生の新著

京都大学の鎌田浩毅先生が、またまた本を出されました。『地震と火山の日本を生き延びる知恵』(2012年、メディアファクトリー)です。
今回は、各章のはじめに、室井滋さんとの質疑が付いています。「普通の人代表」の室井さんが、地球科学者の先生に質問をする、突っ込みを入れるという仕掛けです。
先生によると、今回の本は、「生きのびる」がポイントで、「生きのびる」には今までと違う 「知恵」が必要というメッセージだそうです。

福島特別法審議入り

3月5日、6日と、衆議院復興特別委員会で、大臣所信に対する質疑が行われました。6日の質疑終了後に、福島復興再生特別措置法案の趣旨説明が行われ、今日7日に質疑に入りました。昨夜はいつものように、職員が作ってくれた答弁資料を、メールで送ってもらい、家のパソコンで確認しました。問数が多く、明け方3時までかかりました。

国会では、衆議院予算委員会で、24年度予算の審議が行われています。例年、予算とセットになっている、国税改正、地方税改正、地方交付税改正の法案が、予算審議と並行して審議されます。そして、その次に、日切れ法案(4月1日に施行しないと事務に支障が出る法案)が、審議されます。日切れ法案でない福島特別法が、このように早期に審議されるのは、異例のことです。与野党の方々が、この法案を早期に成立させるべきだと、考えていただいているのだと思います。
法案審議と並行して、与野党の代表者によって、政府法案への修正協議が進んでいます。それが合意されると、衆議院を通過することになります。

明日8日の審議のために、今も自宅のパソコンで、順次職場から送られてくる答弁資料案を確認しています。その合間に、この文章を書いています。先ほど職員に聞いたら、今宵も日付変更線を越えるとのことです。がんばれS参事官、S君。

40歳代の海外勤務

3月5日の日経新聞夕刊「40代、惑いの10年。一歩前へ」は、新興国市場開拓のために、現地に駐在する40歳代の日本人職員が増えていることを取り上げていました。アジアでは、2000年に6万人だったのが、2010年では13万人を超えています。
もちろん、現地での生活環境による苦労や、単身赴任での苦労もあります。仕事の流儀が違うことの苦労もあります。しかし、先細りになる国内市場にしがみついているだけでは企業に発展はなく、海外での経験は本人にとって大きな糧(財産、技能)になるようです。

昭和30年(1955年)、奈良の田舎生まれの私にとっては、東京へ出てくることが目標(ささやかな坂の上の雲)でしたが、現在では海外で活躍することが、夢を追う若者の目標なのでしょう。また、そうでなければ、日本の発展はないのでしょう。

企業による被災者支援

経団連では、「東日本大震災における経済界の被災者・被災地支援活動に関する報告書-経済界による共助の取り組み-」をとりまとめました。
私は、「被災者支援や町の復興は、行政だけでは達成できず、NPOや企業の役割も大きい」と主張しています。昨年暮れに、経団連に講演に呼んでいただいたときも、お願いしてきました。その際には、企業の社会的貢献もありがたいが、営業活動を再開してもらうことが、日常生活のサービスが再開され、街の賑わいを取り戻し、そして働く場が確保されるので、それが重要だと指摘しました。
今回まとめられた報告書でも、第1編2の活動概要の中で、「(7) 本業の事業活動(営利事業)の一環としての被災者・被災地支援活動」を取り上げていただきました。ありがとうございます。