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休日

昨日の東京は強い雨、今日は快晴でした。ゆっくりとお休みをいただきました。昨日は雨の中、人出が少ないだろうと、美術館や本屋に行きました。でも、混雑していました。今日は、チューリップの球根を、植えました。放ってあったプランターや植木鉢が、野草の楽園と化していて、その始末が大変でした(反省)。運動不足解消に、久しぶりの善福寺川散歩も。日が暮れるのが早いですね。17時過ぎには、三日月が南の空に上がっていました。
いただいたメールに返事を出したり、はがきを書いたり。締め切りが迫っている原稿に、本格的に着手。なかなか集中できません。でも、来月はあの「年賀状書きの苦労」があるので、めどを立てておかないと・・。
今日、東京では木枯らし1号が吹き、明日はさらに寒くなるとのことです。
以上、小学生の日記でした。

世界の変化とアメリカのパワーの低下

久保文明ほか著『オバマ・アメリカ・世界』(2012年、NTT出版)の続きです。
・・オバマ政権の高官は、クリントン国務長官をはじめとして「スマート・パワー」ということをことさら主張しますが、これはたんにスマートなパワーの行使が規範的に望ましいということではなく、アメリカが力を効率的に行使しようとすれば、そうする以外に方策がないという認識です。それはいわば、アメリカ後の世界におけるアメリカ外交のかたちを探ろうとする試みでもあります。こうした問題意識を具体的に展開したスピーチをクリントン国務長官が行っています・・
この演説の中で、クリントンは世界は否応なしにつながってしまったことを強調し、アメリカは単独では解決できない問題群に直面していることを認めます。それは、アメリカの力の低下というよりも、直面する問題の性質の変化によるものであり、このような世界にあっては、協調行動の基盤を積極的に形成していく以外にない。クリントンは、そのような世界を「マルチパートナー世界」と呼びます。それぞれの極が対立しあうような世界とするのではなく、それぞれの極が協力して問題を解決していく世界とでも言えばよいのでしょうか。
ゲーツ前国防長官も(若干別の文脈ではありますが)アメリカにとっては「ビルディング・パートナー・キャパシティ」が非常に重要だと繰り返し述べています・・(p22)
条件の変化を認識し、これまでの戦略では通用しないことを、自ら認識する。そして、次なる戦略を立てる。当然のことですが、なかなかできることではありません。しかも、国内問題ではなく、全地球的問題についてですから。

国会答弁案作り、その3

「国会答弁案作り」の記事に、何人かの人から、批判が来ました。
Aさん(自治体職員)
「私の職場では、押し付け合いに勝利した管理職が、『できる管理職』と称されるようです・・」
Bさん(国家公務員)
「国会答弁を引き受けても、何もメリットはありません。特に各省協議が必要な場合は、面倒だし、明け方までかかるので、いやです。がんばって答弁を書いても、上司は評価してくれません・・」など。
「いやな仕事を断る上司が、良い上司」「面倒なだけで評価されない仕事なら、しない方が『賢い』公務員」。
職員から見ると、そう見えるのでしょうね。この状態を打破するには、面倒な仕事を引き受ける職員を、正当に評価することが必要だということですね。
プロ野球で、送りバントを成功させた選手を、年俸査定の際に評価するのと、同様な仕組みが必要でしょうか。

アメリカ大統領選挙、どちらが日本にとって得か

久保文明、中山俊宏、渡辺将人著『オバマ・アメリカ・世界』(2012年、NTT出版)から。この本は8月に出ているので、大統領選挙の前です。久保先生の発言です。
・・アメリカ大統領選挙の年になると、よく受ける質問がある。「民主党政権と共和党政権のどっちが日本にとって得か、教えてほしい」というものである。そして多くの場合、とくに経済界や政界の場合、共和党政権の方が日本にとってよい、あるいは日米関係は改善するという認識があるようだ・・日本では、アメリカ大統領選挙の時に、既述したようにほぼ決まって「どちらが日本にとって得か」を尋ねる傾向が強いが、それと同程度に重要なのが、日本が何をするかである。本来、日本の総選挙の際、どの政党が日米関係強化にもっとも積極的であるか、あるいはそのための良案を携えているかも、問うべきであろう。G・W・ブッシュ(子)時代に、日米関係がいい状態であった一つの理由は、日本側が既述したような貢献をしたからであるということを、忘れてはならない・・
ケネディ大統領の名言を借りれば、「アメリカが日本に何をしてくれるかを尋ねてはなりません。日本がアメリカのために何をできるかを考えてほしい」ですかね。