ある自治体職員の方から、「連載『明るい地方公務員講座』を読んで、助かりました」とのお便りをいただきました。お便りからの抜粋です(原文を少し改変してあります)。
・・・仕事が忙しく、少し体調を崩しました。仕事への取り組み方、人間関係、いろいろ不安や悩みもありました。
ちょうど「明るい公務員講座」の連載が始まりました。この連載を読んで、「あの岡本さんでも悩んでいたんだ」と思うと、気持ちがとても楽になりました・・・とのことです。
・・・「超勤をたくさんしている職員が優秀な職員だ」といった幻想にとらわれていましたが、今は、どうやったら効率的に業務を片付けられるか、忙しい上司をどうやったら上手く納得させられるかを考えるようになりました・・・とも。
うれしいですね、拙稿が少しでもお役に立てば。
皆さん、いろいろなことで、悩んでいるんですよね。本人にとっては、とても重大なことなのですが、経験した者からすると、「な~んだ、そんなこと」と言えるのです。私も悩んで、ここまでたどり着きました。連載は、その反省と学習の記録です。(2016年10月20日)
投稿者アーカイブ:岡本全勝
辞書の販売部数の減
朝日新聞10月17日夕刊「辞書、紙の逆襲 読ませる英語、部数伸ばす」に、次のような数字が載っていました。
・・・全国出版協会・出版科学研究所の「出版指標年報」によると、1993年に約1500万冊だった紙の辞書の推定販売部数は、2000年代に入ると電子辞書に押されて急減。12年には約600万冊にまで落ち込んだ・・・
学生は昔も今も、辞書を買うと思うのですが。買わなくなった人は、どのような人たちでしょうか。(2016年10月20日)
転職しない国
日経新聞10月17日川手伊織記者の「転職しやすさ、賃上げを刺激 勤続短い国は潜在成長率高め」。
グラフを見ると、確かにその傾向が読み取れますが、それが主要な要因かなと考えてしまいます。この点については、私の意見は留保しつつ。「へえ~」と。思ったことがあります。
日本は転職が少ない国と思っていましたが、イタリア、ポルトガル、ギリシャは、日本より移動が少ないのですね。また、ドイツも日本より少し低い程度です。記事のグラフをご覧ください。(2016年10月20日)
明るい公務員講座・中級編、2
『地方行政』連載「明るい公務員講座・中級編」第2回10月17日「気持ちよく仕事ができる職場」が発行されました。第1回は「こんな上司になってはいけませんよ」という例を示しました。今回は、良い上司の要素をお教えします。内容は、次の通り。
いつもニコニコ明るい上司、部下は聞いてもらいたい、接客のプロ、風通しの良い職場をつくる、不都合なことを早く報告してもらう、失敗を申告しやすい雰囲気、部下の悩みに気付く、大部屋と個室。
労働時間の短い国ドイツ
読売新聞ネット版10月11日、熊谷徹さんの「働き方改革、ドイツに学ぶべき点はここだ」から。
・・・OECDによると、ドイツの14年の労働生産性(労働時間あたりの国内総生産)は64.4ドルで、日本(41.3ドル)を約56%上回っている。
ドイツの労働生産性が日本を大幅に上回っている理由は、ドイツの労働時間の短さである。ドイツの例は、労働時間が短くても経済成長を維持し、社会保障システムによって富を再分配することが可能であることを示している。
ドイツは「時短」大国だ。OECDによると、14年のドイツでは、労働者1人あたりの年間平均労働時間が1371時間だった。
これは、OECD加盟国の中で最も短い。日本(1729時間)に比べて約21%も短い。日本よりも358時間、OECD平均よりも399時間、韓国よりも753時間短いことになる。
ドイツでは、1日10時間を超える労働は法律で禁止されている。労働条件を監視する役所が時折、労働時間の抜き打ち検査を行い、1日10時間を超える労働を組織的に行わせていた企業に対しては、最高1万5000ユーロ(約172万5000円)の罰金を科す。
企業は罰金を科された場合、長時間労働を行わせていた課の管理職にポケットマネーから罰金を払わせる。このため、管理職は繁忙期でも社員が10時間を超えて仕事をしないよう、細心の注意を行う。
ドイツ企業では、「短い時間内で大きな成果を上げる」社員が最も評価される。成果が出ないのに残業をする社員は、全く評価されない。
このためドイツでは、長時間労働による自殺や過労死、うつ病は日本ほど大きな社会問題になっていない・・・
・・・休暇の取り方も半端なものではない。ドイツ企業で働く人の大半は、毎年30日間の有給休暇を全て使う(企業は、法律によって最低24日間の有給休暇を社員に取らせるよう義務づけられているが、大半のドイツ企業は社員に30日間の有給休暇を与えている)。
管理職以外の社員が、2~3週間の休暇をまとめて取っても全く問題は起きない。休暇中に業務用のメールをチェックする義務もない。社員が交代で休みを取るので、ねたまれることもないし、休暇先でお土産を買ってきて同僚に配るといった気遣いも不要だ。
誰もが休暇を取るのは当然の権利だと理解しており、やましい気持ちは全くない。日曜日や祝日の労働は禁止されているほか、土曜日にオフィスで働く際には上司の許可が必要だ・・・
・・・企業文化や商売の慣習が異なるので、ドイツの制度をそのまま日本に当てはめることは難しい。ドイツでは物を売る側と買う側がほぼ対等の立場にある。日本のように「お客様は神様」として顧客を絶対視する意識はない。
したがって、顧客を満足させるために、長時間残業を行うようなことはない。ドイツでは効率性が極めて重視される。彼らが常に念頭に置くのは「サービスを行うことのコストと収益性」である。
1日10時間以内に仕事を終えなくてはならないので、時間と労力ばかりかかって見返りが少ないと思われるような業務は、初めから手をつけない・・・(2016年10月19日)