岡本全勝 のすべての投稿

メディアに踊らされ、妥協を許さない国民

講談社のPR誌『本』6月号、加藤陽子先生と高木徹さんの対談「国際メディア情報戦と日本人」から。
・・加藤 国内向けの顔と海外向けの顔ということで言うと、歴史的に見て、日本人は中間案とか妥協案をつくるのがすごく不得意な国民だと思います。仮にそういう案でトップが決断しようとしても、国内が許さない。極端に言えば、0か100しかない。
1941年の日米交渉で懸案となったのは日中問題でした。日中間は、1937年以降ずっと交渉途絶だったように見えますが、裏面では蒋介石の許まで和平交渉のパイプは届いていました。しかし、すべて失敗に終わります。日本内部で軍や外務など政治主体の足並みが揃わなかったからです。
吉野作造は1932年10月3日の日記に、リットン報告書は、客観的に読めば、欧州の正義の常識を書いたもので日本にも十分宥和的な案なのだと書いています。けれども、国民としては、希望的な観測を書き散らしたメディアのせいで、ずっと良い案が出ると思っていたわけですね。ですから、トップが妥結しようとしても国民が許さない・・

震災関連死者数

震災関連死者数を、発表しました。これまでに亡くなられた方は、3,089人です。半年前(平成25年9月まで)に比べて、173人増えています。この半年間に亡くなられた方は11人です。その差は、以前に亡くなられた方で、関連死と認定された方が増えたのです。

クレオパトラのワイン

「クレオパトラのワイン」という話が、5月21日の読売新聞夕刊に載っていました。
クレオパトラが飲んだワインの中の水の分子が、2000年の時を経て地球上に均一に分布したなら、私たちが飲むコップの水の中にも、その(クレオパトラの身体を通った)水の分子が、約10個入っているのだそうです。
インターネットで検索したら、次のようなサイトが見つかりました。「濵口東大教授の解説」。1杯のコップの中に、想像を絶する数の水の分子が、含まれているということです。その類推で言うと、私の身体にもあなたの身体にも、クレオパトラの身体を構成したタンパク質(炭素など)の一部が含まれているのでしょうね。クレオパトラの身体が分解され、地球上に分布したらですが。織田信長の身体の一部も、マンモスの身体の一部も。う~ん。

出張の後片付け

平日に2日間も出張すると、えらいことになります。急ぎの案件は、携帯メールに連絡が来ます。新幹線中にも、北上山地の山奥でも、電波が届き、仕事が追いかけてきます。それはそれで、やっかいなのですが。そうでない案件が、仕事場のパソコンや机の上に届けられています。
目を通せば捨てることができるもの、「了解」「ありがとう」と返事を打てば良いもののほかに、指示を出したり回答を返す必要があるものがあります。回答を書いている間に、次々と説明に入ってくる職員がいて、なかなか片付きません。簡単なものと急ぎのものを、まずは処理。あとは、週末に片付けましょう。

被災地視察

今日28日は、衆議院復興特委員の宮古市視察に、同行しました。三陸鉄道、田老地区の復興計画、田老観光ホテルの震災遺構としての保存、高台の造成工事などです。
造成工事は、霞が関ビル1棟分=東京ドーム2杯分の土を削って、谷を埋めます。巨大な重機が、山を削り、土を運んでいました。3月にも見たのですが、工事は着実に進んでいます。説明によると、かなり工期を短縮できるとのことです。
新幹線から見える里山と田植えが終わった田んぼは、田舎出身の私にとって、懐かしくほっとする風景です。また北上高地を抜けるバスの窓からは、新緑の緑、ホオノキの白い大きな花など、自然が一杯です。
もっとも、盛岡まで新幹線で2時間、そこから宮古までバスで2時間、そして田老まで電車で30分です。座席に縛り付けられていると、疲れますね。発災直後は、バスの中で揺られながら、おにぎりやコンビニ弁当を食べていました。被災地では食堂が復旧していなかったので、出発地で積み込むのです(何度も同じことを書いています。反省。でも、記憶が強烈なのです)。
毎回のように醤油をこぼすので、学習した後は使わないようになりました。それに比べると、改善されました。今日の昼食は、三陸鉄道の中で、社長の説明を聞きながら、「海女弁当」でした。時間がないので、こんな日程になります。おいしかったです。
岩手県内では、ほとんどのところで、ソフトクリームを売っています。帰りの休憩でこれを食べるのが、当時からの楽しみです。疲れに効きます。議員の先生方にも、推薦しました。