投稿者アーカイブ:岡本全勝

国際化する行政

2016年10月17日   岡本全勝

日経新聞10月10日の「金融用語なぜ? カタカナ連発」から。
・・・金融庁が一般になじみの薄いカタカナ言葉を金融行政で多用している。フィデューシャリー・デューティーやスチュワードシップ・コードなどが代表例だ。あえて難解なカタカナ言葉を使う理由を探った・・・
・・・これまで国会議員に説明する機会が多い霞が関では、カタカナ言葉を使わずにかみ砕いて表現するのが常道だった。最近になって金融庁があえてカタカナ言葉を多用し始めた背景には、東京市場の構造変化がある。東京証券取引所第1部の売買金額をみると、2006年時点で海外投資家の比率は58%だったが、直近の今年9月時点では73%に上り、全体の4分の3に迫る勢いだ・・・
・・・長引くデフレで株式市場などでは国内投資家が投資をためらい、海外投資家の存在感が高まっている。かつて護送船団と呼ばれ、官民一枚岩で進められた金融行政も今は昔。金融庁のホームページで「講演等」の項目を開くと、森長官らの講演録はほとんどが英文で掲載されている・・・
文中に出てくる「金融庁の講演等」のホームページ。考えてみれば、当たり前のことですよね。日本人だけを相手に仕事をしているわけではないのですから。復興庁でも、海外の方に理解してもらえるように、英語のホームページを作り、わかりやすい資料を載せています。(2016年10月17日)

関西大学での講演

2016年10月17日   岡本全勝

今日10月17日は、関西大学まで、講演に行ってきました。林宏昭教授と橋本恭之教授のお招きです。玉岡雅之・神戸大学教授にも久しぶりにお会いしました。昔は、毎年のように地方財政の講義に行っていたのですが、総理秘書官、大震災の復興と、忙しくてなかなか時間がとれませんでした。
今日は、「復興が日本を変える」というテーマで、この5年間に政府が何をしたか、私は何を変えたかったかを、お話ししました。約150人の学生が、熱心に聞いてくれました。昼ご飯の後の13時からの授業にもかかわらず(失礼)。
彼らは、発災当時、中学生か高校生です。当時の惨状とその後の復興を、写真で見てもらいました。そして、復興の哲学を変えたことを、「復興がつくった新しい行政」で説明してきました。また、行政だけでなく、ボランティア、NPO、企業が復興に大きく貢献していることも。ふだん聞くことのできない話で、興味を持ってもらえたようです。さらに勉強したい人は、『復興が日本を変える』をご覧ください。講演の様子。(2016年10月17日)

笛吹中年

2016年10月16日   岡本全勝

トップページの絵「笛吹き中年」に関してお答えします。

画は棚瀬佳明画伯、画像技術は荻布彦技師(富山県庁)です。
39歳にして、フルートを始めました。40の手習いです。富山では、厳しい部下のもと(アンサンブルでは私が一番下)、毎週「放課後」の練習、月に2回の老人ホーム慰問演奏で、少し吹けるようになりました。

その他、お茶(藪内)とお花(池坊)も教えてもらいました。現在は休眠中です。藪内のお茶は、武家点前の豪快なお茶です。NHK教育テレビ「趣味悠々」平成16年6月(月曜日)は、「心の旅へのいざない」という題で、「藪内家」の茶の湯です。恥ずかしながら、私も藪内流です。でも最近は機会もなく、すっかり作法を忘れてしまいました。ふくさなどは、職場においてあるのですが・・。お師匠さん、申し訳ありません。頭を下げることは、日々「実践の場があり、技を磨いて」います。そのほかにも、ときどき部屋でお香をたいて、来た人に不審に思われています。(2004年6月5日)
藪内家のお茶は、NHK教育TV「趣味DO楽」2014年8月「茶の湯 藪内家“織部も親しんだ茶の魅力”」、Eテレ「趣味どきっ」2018年3月「茶の湯 藪内家」でも放送されました。

トランプ現象を支えるもの

2016年10月15日   岡本全勝

10月9日の読売新聞、フランシス・フクヤマさんの「トランプ氏”善戦” 中間層根強い不公平感」から。
・・・彼のような大衆扇動型候補の台頭は、英国が国民投票で欧州連合(EU)脱退を決めたのと同様、決して驚くべきことではないからだ。
過去10年以上にわたり、米国でも欧州でも、政治エリートたちは大きな間違いを重ねてきた。米国の場合、イラクとアフガニスタンという二つの不人気な戦争に突入し、大恐慌以来最大の金融危機の下地を作り、庶民を傷つける一方で、自分たちは利益を得た。欧州では、共通通貨ユーロと域内移動を自由化したシェンゲン協定という、課題が多い二つの制度が、米国と似たレベルの大混乱を引き起こしている。
これらの経済的動揺の深刻さを見れば、2008年の金融危機を契機に、もっと早くポピュリズム(大衆迎合)が主要政治勢力となってもおかしくなかった。むしろ驚くべきは、これほど長い時間がかかったことである・・・

10月7日の読売新聞、竹森俊平・慶應大学教授の「米大統領選 自由貿易に影。決められない政治 怒りの矛先」から。
・・・トランプ氏は無知をさらけ出しているのだが、無知を恥じて勉強する代わりに、「知識を持った専門家が米国をダメにしている」という論理を振り回す。
それが彼の一番の問題だ。しかし、「白人、高齢者、低学歴」の国民層にはかえって受けるのだ。これほど米国社会の分裂を深刻にした大統領候補はいない・・・
・・・米国民の不満が今回の選挙を動かしていると言われる。しかし、米国経済は、政治が安定している日本と比べても、はるかに良好で、さらに改善しつつある。不満の原因は「経済」ではなく、何も決められない米国の「政治」だろう・・・(2016年10月15日)

原発事故と心の健康、2

2016年10月14日   岡本全勝

昨日、(原発事故と心の健康)を書きました。読売新聞10月6日「医療ルネサンス。福島 回復する力」に載っている、前田正治教授のインタビューを書くのを忘れていました。
・・・全体としては回復に向かっているいるものの、過去の自然災害と比べると、その歩みは遅い。中には悪化している人もいます・・・
・・・回復を阻害する二つの要因も、最新の研究で見えてきました。放射能に対する不安が強い人、高齢な人ほど抑うつ傾向が高くなる傾向があります。不安を持つのは当然なこと。ただし、心身の健康を損なうほど自分を追いつめないでほしい。また、家族や友人、近所づきあい、支援者との関わりなどが乏しい人ほど回復が遅いことも明白です・・・(2016年10月14日)