課題の設定とそれに責任を持つ人

9月13日の日経新聞、中山淳史コメンテーターの「「流転」に挑む人・組織・東芝 キャリアの往来を奔流に」に興味深い話が載っていました。
スポーツの世界で、選手の力を強くするだけでなく、育成の戦略を作ること、そしてそれに責任を持つ人を置くことで、強くなっているのですね。行政の世界でも参考になります。

・・・陸上、ラグビー、バスケットボール、フェンシングと、このところ戦績がめざましい日本のアスリート界。時間をかけた選手育成と戦略の実践が実を結び、結果につながっているのは間違いない。
一方で、世界トップレベルを見据え、競技以外のところでも改革を進めてきたのは事実だ。多くの競技団体がガバナンスコード(組織統治規定)を導入したのをご存じだろうか。企業の統治改革を参考に理事や役員の任期、女性の登用などを定めている。
ハイパフォーマンスディレクター(HPD)も目玉の一つだろう。日本オリンピック委員会(JOC)が2024年のパリ五輪を前に、正式種目の39競技に置いた公募による新ポストだ。選手を指導するというより「パリの次の次」も視野に監督やコーチの長期育成、継承プランなどを考える・・・

・・・名門といわれる欧米のサッカークラブや野球チームには必ずある役職だという。結果を出すのは選手や監督だが、それらを後押しする仕事にもキャリアアップの競争原理が働き、様々な専門を持つ人材が縦横無尽に流動する・・・