2月2日の日経新聞に「企業の休暇制度ちぐはぐ 広がる特別休暇、年次有給休暇は未消化」が載っていました。
・・・病気治療やリスキリング(学び直し)のための特別休暇を導入する企業が増えている。人材の定着や生産性向上につなげる狙いがあり、国も推奨する。もっとも日本は本来リフレッシュに充てられるはずの年次有給休暇(年休)の取得率が海外と比べて低く、休み下手は解消しないままだ。休みやすさと生産性の両立に向けた議論は深まっていない・・・
・・・厚労省も啓発に力を入れる。背景の一つが、年休取得率の低さだ。雇用環境政策室は「体調不良などに備えて取得を控える人が多い。不安を解消し、働く人の多様な活動をサポートするために特別休暇を活用してほしい」とする。
厚労省の25年就労条件総合調査によると、21年まで40〜50%台だった年休取得率は近年上昇し、24年は66.9%となったが、国際的には低い。米旅行予約サイト大手エクスペディアが11カ国・地域を対象に23年の取得率を比較した調査では63%で最下位だった。
厚労省の意識調査(24年度)では、取得しない理由は「急な用事のために残しておく必要がある」(45.6%)、「病気やけがに備えて残しておきたい」(43.3%)が多かった。
早稲田大学の水町勇一郎教授は「日本は労働者に時季指定権があり、好きなとき休めるはずが、周囲の目を気にするジレンマがある」と、日本の労働文化も背景にあると指摘する。
欧州連合(EU)の労働時間指令は少なくとも4週間(20労働日)の年休を保障し、加盟国は法律で日数を定める。フランス、ドイツは30日程度付与されることが多い。フランスはあらかじめ休む日を決める年休(取得)カレンダーの指定義務を使用者に課している。年休とは別に病気休暇制度も充実している。フランスは一定期間の賃金を社会保険と企業の負担で保障。ドイツは6週間は有給とすることを法律で定めている。
水町氏は「欧州は年休カレンダーなど企業の責任で年休を確実に取らせることで、未消化の問題を生じさせない仕組みを構築できている」と解説する・・・
・・・日本は年次有給休暇(年休)の取得率が低い一方、祝日の数の多さは先進国でトップレベルだ。海外とは異なる特徴を持つなか、心身をしっかり休息させられる環境づくりには課題が多い。
働き方改革の一環で2019年に年5日取得させることが企業の義務となったことなどで、年休取得率は上昇してきた。28年までに取得率70%という政府目標に近づいたが、欧州は9割を超える。
一方、日本の祝日数は26年は振り替え休日なども含め18日。主要7カ国(G7)の他の国は9〜13日で、突出して多い。祝日の一部を月曜日に移動させるハッピーマンデー制度で、連休も増やしてきた。早稲田大学の水町勇一郎教授は「すべての労働者が祝日に休めるわけではない。年休を細切れで取得すると『休み感』も実感しづらい」と指摘する。
長期休暇を取る人はゴールデンウイークやお盆、年末年始などに集中し、観光地の混雑や旅費の高騰につながっている・・・