2026年2月14日

それは本当にタイパなの

2026年2月14日   岡本全勝

今時の言葉に、コスパ、コストパフォーマンス(費用対効果)という言葉とともに、タイパ、タイムパフォーマンスという言葉があります。両方とも和製英語だそうです。費用対効果は英語では、cost effectiveness だそうです。
タイパは、かけた時間に対する効果、時間対効果です。若者が重視するとのこと。電車の中で、あるいは歩きながらスマートフォンを操作している人を見ると、タイパが悪いことをしているなあと思います。本人は、空いている時間や歩いている時間にスマホを見るのだから、タイパが良いと思っているのでしょうが。

「ながら」は、効率が悪いです。人間の脳は、一度に一つのことしか処理できません。同時に二つのことをやっていると思っていても、実は頭はその切り替えに時間と労力を費やしているのです。アインシュタインの言葉に「美人にキスしながら 安全運転ができる人間は、 キスに十分集中していない」があります。歩きスマホは、危ないし、周囲の迷惑です。さっさと歩いて、立ち止まってスマホを操作してください。
「電車中なら迷惑もかけない」と思っているあなた。その間に、頭は疲れていますよ。一日のうちに、人間が集中できる時間は限られています。そして、疲れは蓄積されます。電車中で居眠りすることはお勧めしませんが、ぼけ~としていることにも効果があるのです。

あなたは、何のためにスマホを見ていますか。スマホに、あなたの注意と時間を奪われていませんか。それはあなたの人生を充実させ、幸せにしてくれていますか。忙しいことの成果は、何でしょうか。
その瞬間の時間対効果と、一日や長い目で見た時間対効果は別です。スマホ画面の注意を引きつける画像は、害毒だと心得ましょう。スマホは、あなたの時間と脳を盗むの泥棒です。
いつものように、老人の繰り言です。

上司と部下の一対一対話

2026年2月14日   岡本全勝

1月20日の日経新聞夕刊「「1on1」惰性にしないコツ」から。1on1って、一対一対話のことですよね(日本語もここまで来たか)。

・・・職場での新しいコミュニケーションの形である「1on1(ワンオンワン)」に工夫を凝らす企業が増えている。一方通行ではなく双方向のやりとりとして注目されているが、形式的な導入で効果を疑う見方も根強い。鍵となるのは1on1にどのような役割を持たせるかという明確な目的意識の違いだ。

「取引先との商談中にフォローしてもらえなくて悲しかった」「小さな成果だったけど褒められてとてもうれしかった」――。人材サービスのエンの営業部門で2人の部下を持つ小林菜津子さんは毎月末、1カ月の業務を振り返る1on1の中に部下から「うれしかったこと」「悲しかったこと」を聞く「キモチ伝達タイム」を組み込んでいる。
5〜10分程度だが、伝えることをためらいがちな人でも専用の時間をつくれば言いやすくなる。部下は気持ちを率直に言葉にするだけで、上司はあくまで聞き役に徹する。

エンでは社員に求める業務遂行能力の一つに「キモチ伝達力」を定めている。感情を言葉にすることで、チームメンバーの考え方の違いをお互いが理解して、わだかまりをできにくくする狙いだ。
小林さんの部下で新卒1年目の白石彩絵さんは「業務が逼迫してつらいとき、『つらい』ということを言っていいのか分からなかった」と入社当初を振り返る。素直に感じたことを伝えたことで、業務の優先順位を整理するなど具体的な解決につながった。
小林さんは「部下の関心や適性を把握して、今後のキャリアプランを考えることにもつながる」と副次的な効果も実感している。

パーソル総合研究所の調査によれば1on1はおよそ8割の人が経験済みだが、部下の3割は「効果を感じられない」と答えた。月1回などの高い頻度で開かれ、人事評価には直結しないといった点が考課面談とは異なるが、それだけに目的が曖昧なままでは意義を実感しにくい。

面談相手の「指名制」を採る企業も増えている。
教育システム開発のロゴスウェア(茨城県つくば市)は1on1を「ひとりで解決できないことを相談して、解決の方向性をつくる場」(高濱洋子・最高人事責任者)と位置づける。上司や部下に限らず、部門や立場の上下を超えて誰に対しても面談を申し込める点が特徴だ。この仕組みは新しい事業を立ち上げる際のチームづくりに効果を発揮している・・・