私がまだ駆け出しの頃の話です。
仕事の後、先輩に誘われて、しばしば飲みに行きました。その席で、一人が仕事がうまくいかないことを話題にして、笑いながら「やめてやる~」と叫んでおられました。私たちも、一緒に笑っていました。
もちろん笑いながらで、その方は仕事もとびきりできて、出世されました。
知人と、最近の若い人たちが早くやめて転職するという話をしていて、思い出しました。
当時は、若くしてやめることは負けと見なされ、やめた官僚を雇ってくれるところも簡単には見つかりませんでした。転職が難しい環境で、その先輩はやめることはないので、そのような「叫び」をしておられたのです。
ところが最近では、「やめてやる」は実行されます。転職が自由な時代になって、この叫びは笑い話ではなくなりました。