5月9日の日経新聞に「NTT「失われた30年」、元世界一の時価総額4割減」が載っていました。
・・・NTTは、NTTデータグループ(データG)を完全子会社化して海外市場を開拓する。背景にあるのは米IT(情報技術)大手や中国企業にイノベーションで大幅に出遅れた危機感だ。かつて世界トップだった時価総額は4割減り、30年で輝きを失った日本の歩みと重なる。再編で競争力を上げ、挽回を目指す・・・
電電公社が民営化されNTTになったのは1985年です。1989年5月末時点で時価総額は22.4兆円と世界第一位でした。1999年にNTTドコモが始めた携帯電話のインターネット接続サービス「iモード」は革新的でした。しかし海外展開には失敗。通信規格が日本独自だったのでいわゆる「ガラパゴス化」し、アップル社がiPoneを出し、スマートフォンの世界になりました。過去10年でアメリカのテック大手が台頭し、韓国、中国も技術力を高めました。
・・・この間、ドコモを含めたNTTグループは革新技術やサービスを打ち出せなかった。日本市場が一定の規模を持っていたほか、年功序列が根付く日本企業の仕組みがイノベーションを妨げたとの見方がある。時価総額は2025年4月末時点で13兆円と、199位にまで沈んだ・・・