4月4日の読売新聞夕刊「言葉のアルバム」は、鎌田浩毅先生の「天災危機の今 伝わる表現で」でした。
・・・4年前の2021年3月、京都大で行った最終講義には約100人が詰めかけ、インターネットでの視聴者は1500人を超えた。最終講義は異例の前置きで始まった。
「過去を振り返っている場合ではない。これから大変なんですよ。日本列島が。未来に向けて皆さんに伝えたいことがある」。少し早口で訴えたのは、南海トラフ地震や富士山噴火への警告だった。
テレビや雑誌で自然災害について分かりやすく語るコメンテーターとしておなじみの顔になった。ところが、1997年に京大教授に就任した当初、講義の評価は散々だった。英語を交えながら90分。学生に「難しすぎて理解不能」と陰口をたたかれた。岩石や地層の基礎研究に没頭してきたことが災いした。
なぜ評判が悪いのか――。理由を探ろうと講義を録画し、研究室の学生に“ダメ出し”をしてもらった。「声が小さくて早口」「専門用語がわからない」「内容を盛り込みすぎ」などの指摘が続き、「好きな研究を追究しているだけでは、防災に敏感になってもらえない」と考えを改めた・・・
この欄は、私も2019年4月12日に、「批判受けても復興の決断」として取り上げてもらいました。版画は記念にいただき、執務室に飾ってあります。
鎌田先生が、PIVOTに出演して、新著を解説しておられます。
「南海トラフ地震と首都直下地震/東日本大震災を超える甚大な被害/首都直下地震はいつ起きてもおかしくない/南海トラフ地震は2030年代に起こる/防災知識が未来を守る」
PIVOTは、「ビジネス」+「学び」に特化した映像コンテンツを毎日無料で配信しているとのことです。