年別アーカイブ:2024年

「インスタグラム」10代の機能制限

2024年10月9日   岡本全勝

9月19日の朝日新聞に「インスタ、10代の機能制限 16歳未満は保護者と設定変更」が載っていました。

・・・米メタは17日、写真投稿アプリ「インスタグラム」で10代の利用者がつかえる機能を制限する取り組みを発表した。インスタについては、米国の行政機関などから若者への心理的な悪影響などが指摘されていた。米国などで60日以内に提供を始め、日本でも来年1月から利用できるという。

インスタは今回、10代の利用者を対象に「ティーンアカウント」を始める。利用者の投稿について、本人がフォローを認めた相手以外は初期設定で見られなくするほか、性や暴力などに関する不適切な投稿の表示も制限する。
また、1日あたりの利用時間が1時間を超えるとアプリを閉じるよう求める通知が届くほか、午後10時~午前7時はスリープモードとなり、通知が届かなくなるという・・・

市町村アカデミー機関誌2024年秋号

2024年10月8日   岡本全勝

市町村アカデミーの機関誌「アカデミア」令和6年秋号が発行されました。いくつか紹介しますので、関心ある方はその記事をお読みください。

牧原出・東大教授の「人口減の未来を見越した自治体経営
中林啓修・日本大学准教授の「近年の国民保護措置の内容と論点について

今号から「自治体職員講師による事例紹介」を載せています。
市町村アカデミーでは、自治体職員に研修講師をお願いし、事例紹介をしてもらっています。研究者や官僚といった講師とは違い、自治体現場の同僚や先輩の体験談なので、受講生にも身近で高い評価をもらっています。今回は、石川県加賀市、岡山県真庭市、秋田県三種町、佐賀県佐賀市です。

「受講生の感想と評価

転職平均2回、米国は11回

2024年10月8日   岡本全勝

9月14日の日経新聞「終身雇用ニッポンも変わる? 転職平均2回、米国は11回」から。詳しくは記事を読んでください。多い方が良いとも思えませんが、嫌な職場に縛り付けられているのも良くないでしょう。

・・・米国の転職回数は平均11.7回。4年ごとのオリンピックと似たペースだ。一方で終身雇用、年功序列が根強く残る日本は平均約2回。流動性の低さは低賃金の一因とも言われる。日本の雇用は変わるのか・・・

・・・23年8月に米労働省労働統計局が公表した調査では、1957年から64年までに生まれた人は18歳から56歳までに平均12.7の仕事に就いていた。最初の仕事を引いた「11.7回」が転職回数となる。
日本に同種の政府統計はないが、転職支援のゴールドキャリア(東京・港)が今年1月、男女687人に実施した調査では、平均転職回数は男性が1.97回、女性が2.49回、全体で2.23回だった。
米国は勤続年数も短い。労働政策研究・研修機構の「データブック国際労働比較2024」によると、米国は平均で4.1年。日本の12.3年、英国の9.5年、ドイツの9.7年と比べ突出している。

米国人はなぜ転職を繰り返すのか。ゆうさんは「日本における就職は『就社』に近いが、米国では文字通り『職』に就く感覚」と解説する。
日本企業は新卒者を一括採用し、後から仕事を割り当てる「メンバーシップ型雇用」が一般的だ。様々な部署や職種を経験して会社の内情を把握しながら出世していく。勤続年数が長いほど支給額が増える退職金制度も特徴だ。

一方で、米国の労働者は「マーケティング」「商品開発」など一つの職種でキャリアを築いていく。多くの企業が「ジョブ型雇用」を採用し、職務内容や条件を明確に定義した上で雇用契約を結ぶ。部署異動や転勤は求められない。
「いつ空くか分からない一つ上のポストを待つより、専門性を武器に転職市場で待遇が良い職場を探す方が早い。転職は昇進や昇給とほぼ同義語」とゆうさん。「とても断れない魅力的なオファーを受けた」は退職の挨拶の決まり文句だという。

労働者と企業を仲介するプロ「リクルーター」の存在も大きい。独立系のほか、大手では社内にもいて、業種や地域ごとに優秀な人材とポストの空き状況に目を光らせる。労働者はリクルーターに売り込みつつ、常に緩やかな転職活動を続けているという・・・

西川貴清著『現場から社会を動かす政策入門』

2024年10月7日   岡本全勝

西川貴清著『現場から社会を動かす政策入門――どのように政策はつくられるのか、どうすれば変わるのか』(2024年、英治出版)を紹介します。
「おわりに」に、本書の意図が書かれているので、引用します。確かに、政策立案について書かれた概説書は見当たりません。その作業と知識が、公務員に独占されてきたからでしょうか。公務員としての経験があり、現在も政策提言に携わっている筆者ならではの著作です。お勧めです。

・・・この本は現場の実感を政策に反映させて、より良い社会をつくろうとしている様々な民間団体の人たちや、政策をより良い方向に導こうとしているメディア関係者、普段の仕事からは見えない政策の動きを知りたいと考える新人公務員たちをメインの読者として書きました。

官僚として働いていた私は、政策立案の知見があまりにも政府外の人に知られていないことに課題意識を感じていました。役所側は政策づくりのプロセスを隠してもいないのですが、政策とは縁の遠い仕事をしている人たちが理解するにはあまりにも専門的過ぎるのです。政策の仕事への理解が乏しいことが、官僚や政治家へのネガティブな理解にもつながっているようにも感じました。
政策に関わりの薄い人でも政策づくりを理解できる本がないかと探してみましたが、学術的に分析されたものが多く「じゃあ実際にどうすればいいのか」という問いに答えるものはありませんでした・・・

・・・政策に関わり始めた人、政策に関心のある人向けに、たとえ話や架空の例も含めて、できるだけ分かりやすく書きました。「厳密には違う、不正確な内容がある」という専門家の方のご指摘は甘んじてお受けしますが、対象読者やこの本の目的も踏まえて、ご容赦いただけると幸いです。
民間団体も、メディアも、官僚も、政治家も、それぞれが勝手に動くのでは、力を発揮できません。お互いを理解しあい、力を合わせることでより良い未来をより早く手繰り寄せることができる、と信じています・・・

男女平等、いまだ残る「戦前」

2024年10月7日   岡本全勝

9月18日の朝日新聞夕刊「男女平等、いまだ残る「戦前」 元最高裁判事・櫻井龍子さんが見た「虎に翼」」から。

「こんなに熱心にドラマを見るのは初めて。朝、起きるのが楽しみで」。9月末に完結する、NHKの連続テレビ小説「虎に翼」。弁護士や裁判官として活躍した三淵嘉子さんをモデルにした猪爪寅子の人生を描いています。最高裁判事もつとめた櫻井龍子さん(77)は「寅子ちゃんに感情移入できる、そこに日本の問題がある」と言います。話を聞きました。

――九州大法学部を卒業、1970年に旧労働省に。女性ゆえの「壁」を感じたことはありましたか。
大学3年生の時でしょうか。女性には多くの道がないと知りました。司法試験か公務員試験か、の2択でしたね。求人は山ほどあっても、学生課は「男性用です。女性求人はありません」って。
そういう時代だったんです。85年以前、日本はまだ「戦前」でしたから。

――戦前、ですか。
日本国憲法の理念としての男女平等はありました。でも実態は「戦前」。
85年は、女性差別撤廃条約を日本が批准した年で、男女雇用機会均等法が成立しました。以降、少しずつ変わってきたと思います。

――旧労働省でも?
先輩の女性から、男女平等という言葉は、長らく省内の会議では使えなかったと聞きました。男性職員に「男女平等なんて、日本にはない」と鼻で笑われたこともあったようです。

――驚きです。何が転機だったのでしょうか。
国連の国際女性年宣言(75年)に続く「国際女性の10年」が大きいですね。
日本も多くの国際会議に参加しました。女性で初めて国家公務員上級職となった森山真弓さんらが省内で報告するのですが、男女平等という言葉なしには説明できない。決議などに出てくるのですから。それで使われるようになったと聞きました。「外圧」みたいなものです。