年別アーカイブ:2024年

SNS疲れ

2024年11月20日   岡本全勝

10月30日の日経新聞に「Z世代に再び「閉じた」SNS」が載っていました。

・・・ごく親しい友人とだけ交流するSNSが、Z世代(1990年代半ば以降生まれ)やα世代(2010年以降生まれ)の間で広がっている。スタートアップのパラレル(東京・港)はゲームや動画を見ながらチャットする機能を提供する。多数の人から見られる「SNS疲れ」を回避するプラットフォームに、各社は若い世代を誘導。ターゲットを絞った広告配信にも乗り出した・・・

・・・若い世代は1つのSNSで複数のアカウントを持ったり、SNSを複数使い分けたりする傾向がある。SHIBUYA109 lab.の調査によると1都3県に住む15〜24歳が持つSNSの平均アカウント数はインスタグラムが2.28個、Xが2.45個だった。趣味やコミュニティーなど用途に応じて使い分ける。
背景にあるのが若い世代で見られる「SNS疲れ」だ。返信の義務感や多くの人に投稿を評価されるような「映える」画像など情報量の多さに嫌気が差す人が増加。SHIBUYA109 lab.調べでは疲れを感じる人が半数にのぼる。

日本でSNSが本格的に出てきたのは2004年。日記を投稿する「mixi」などが登場した。「フェイスブック」や「ツイッター(現X)」が08年に国内サービスを開始。11年の東日本大震災以降に、連絡手段として対話アプリ「LINE」が定着した。
その後、写真共有の「インスタグラム」や動画共有の「TikTok」が普及。会員制の閉じられたSNSが中心だったのが、10年代後半以降は多くの人に見てもらう開かれたSNSが台頭した。
現在、限られた仲間で気兼ねせず交流するSNSが再び台頭している・・・

・・・LINEは自治体から災害連絡が届くなど、公的な連絡手段として幅広い世代に定着した。そのため、若い世代ではLINE以外で距離の近い友人とやりとりできるプラットフォームを探している。博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所の森永真弓上席研究員は「LINEと併用できる別のSNSを探しており、口コミなどで新しいSNSが広がっている」と指摘する・・・

JICA「強靱な国・社会づくり」講師3

2024年11月19日   岡本全勝

今日は、JICA「強靱な国・社会づくり」講師、その3回目に行ってきました。
研修生たちは一連の講義と視察を終えて、明日は各人が成果を発表します。今日はその前の、質問時間でした。

2時間にわたって、災害復興、日本の危機管理、中央政府と地方政府の関係、政治家と官僚との関係、日本の経済発展の課題など、多種多様な質問を受けました。
私のこれまでの経験と連載「公共を創る」などで考えていたことを基に、伝わるように、わかりやすく答えました。このような内容なら、私もお役に立つことができます。
研修生の皆さん(各国の政府幹部候補)が国に帰って、今回の研修が今後の国づくりに役立つとうれしいですね。
第2回」「第4回

中年の孤独

2024年11月19日   岡本全勝

10月23日の朝日新聞くらし欄「『孤独』を飼いならす:下)、宮本みち子・放送大学名誉教授の「ミドル期世代、「親密圏」づくりを」から。

・・・高齢者だけでなく、都心でひとり暮らしする35~64歳のミドル期世代も、「孤独」がもたらすリスクにさらされている――。社会学者で放送大学名誉教授の宮本みち子さんは、こう指摘する。リスクを減らすには、何が必要なのか。「東京ミドル期シングルの衝撃」を出版した宮本さんに、孤独とのつきあい方を聞いた。

宮本さんによると、東京区部ではミドル期人口の3割弱がシングルで、この数は今後も増えることが予想されている。一方で行政は、現役世代をリスクを抱える政策対象と見ていないため、この層への支援が抜け落ちていると指摘。地域から孤立し、将来に不安を抱える人が増えている現実に目を向けるべきだと話す。

体調不良をきっかけにひとり暮らしのリスクに気づく人もいた。ある女性はがんの治療後、体調が優れず、ときどき友人が食事を持って訪ねてきてくれるが「孤独と不安を感じる」と回答した。
厚生労働省が補助する24時間電話相談事業「よりそいホットライン」で相談が一番多い年齢層は、40代だという。「お金、健康、仕事、家族関係が絡み合った相談内容が多く、つらい悩みを抱え孤立している人たちがこんなに多いのかと驚きます」

また、ひとり暮らしは孤立・孤独の問題を抱えやすいが、その傾向は男性でより顕著だったという。女性は実家の親と連絡をとりあい、男性より友人や知人との関係を築いている人が多くいる。ところが男性は、職場関係に限られる傾向が強く、困った時に頼れる人を挙げることができない人が多いと指摘する。
「仕事があり、友人がいて、親も元気なうちは、社会からの孤立や孤独をあまり感じないかもしれません。でも、それを維持できなくなったときにどうするかを前もって考えておく必要があります」

解決策の一つとして、結婚という形を選ばなくても、それに代わる「親密圏」をつくることを提案する。親密圏の範囲は工業化が進むにつれて狭くなり、夫婦と子どもによる核家族へと収斂していったが、近年、さらに狭まっているという・・・

この本では、35歳から64歳を指してミドル期世代と呼んでいます。ここでは「中年」と表現しておきます。
私が孤立・孤独の問題に関心を持ったのは、内閣官房で再チャレンジ政策を担当したときです。その際に、宮本先生にお教えを請いに行きました。それまでは、このような分野は門外漢だったので、新鮮でした。そこから、成熟社会の問題を考えました。
「再チャレンジ支援施策に見る行政の変化」図表・再チャレンジに見る行政の変化

静岡県幹部研修講師

2024年11月18日   岡本全勝

今日11月18日は、静岡県幹部研修講師のため、静岡市まで行ってきました。会場とオンラインで、120人を超える職員が聞いてくださいました。

管理職の悩みには、時代が変わっても不変なものと、現在の日本社会の変化によるものがあります。そして、組織と職員の管理という内部問題と、地域の課題という外部問題があります。それを説明しました。
楽しくない内容が多いので、なるべく実例を入れて、共感を持ってもらえるように話しました。話が発散しないように骨子を配り、最初に「今日話すこと」を説明します。
私の思いは、伝わったと思います。鋭い質問も出ました。管理職の悩みは、共通しています。

英会話、拙くても自分の言葉で自分の文化を話す

2024年11月18日   岡本全勝

11月1日の日経新聞夕刊コラム「プロムナード」、新見隆・武蔵野美術大学教授「総合芸術の夢」に、次のようなことが書かれています。

イギリスのステンドグラス作家、ブライアン・クラークとの交遊についてです。クラーク氏が来日して、新見さんと展覧会をし、大企業の重役たちに高級レストランで接待されました。共通の話題がありません。社交的なクラーク氏は、くだらない冗談にも楽しそうに相づちを打って愉快そうです。

その夜、二人でバーに行ったら、次のように言われます。
「リュウちゃん、奴らのような、最低な英語を絶対に使っちゃ駄目だぜ。日本のビジネスマンは、だからバカにされる。お前さんは文化人だ。英語は人まねじゃない。拙くても何でも自分の言葉で自分の文化を話す。それが真の文化だ」