6月24日の日経新聞夕刊に「退職者カムバック、自治体も 都庁「アルムナイ」募集開始 公務員離れに危機感」が載っていました。ところで、「アルムナイ」という言葉は日本語に置き換えられませんかね。やはり、英語に憧れているのでしょうか。「元職員」ですよね。例えば「元職員再採用」ではだめでしょうか。
・・・中途退職した元職員を再雇用する「アルムナイ採用」が自治体で増えている。長野県や静岡県が2023年度に導入し、東京都も24年度から始めた。売り手市場で公務員人気に陰りがみえるなか、中途退職者を即戦力として見直す動きが自治体にも広がってきた。
都は「都庁版アルムナイ採用制度」と銘打ち、4月から中途退職者の再採用を始めた。1年以上の勤務経験があれば応募できる。選考は筆記試験を免除し、書類選考と面接のみとした・・・
・・・アルムナイは卒業生や同窓生を意味する英語で、人事分野では中途退職者を指す。転職は裏切りとする風潮がかつては強かったが、最近は組織風土や業務に熟知した即戦力として評価する企業が増えている。
アルムナイ採用の導入は企業が先行しており、リクルートの再採用代行サービスの利用企業は1月時点で100社超と1年前の4.5倍になった。
生え抜きを重視する傾向が強かった自治体でも都のように導入例が出てきた。19年度以降、茨城県や神戸市、大阪府寝屋川市などが開始している。
いずれも育児や介護を理由にした退職者に限定せず、転職者を対象に含めている。選考は新卒採用や中途採用で課す筆記試験を免除し、小論文や面接のみとする例が多い。復職後の給与は退職前の職級に準じて決める。
これまでも中途退職者を再雇用する制度を設ける自治体はあったが、出産や育児、介護などで職場を離れた女性の復職支援という意味合いが強かった。育児休暇制度が充実したこともあり、制度の利用もごく少数にとどまっていたとみられる。
転職者に門戸を広げたことで、応募が増えた自治体もある。北海道は21年度に育児や介護などやむを得ない理由での退職者限定で再採用を始め、23年度から転職者を対象に含めた。技術職と専門職に限っていた募集職種を行政職に広げたこともあり、21~22年度に4人だった応募者は23年度に17人まで増えた。
自治体でアルムナイ採用の導入が相次ぐ背景には、地方公務員のなり手不足への危機感がある。安定した就職先として人気の高い公務員も、求職者優位の「売り手市場」で採用に苦戦している・・・