5月31日の日経新聞1面連載「Polar Shift サウスの論理(5)」は「非国家組織 世界揺るがす 2億人支配、旧秩序に牙」でした。
・・・「無政府状態に陥り、ハマスが再び台頭する可能性がある」。ブリンケン米国務長官は5月12日、パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスを攻撃するイスラエルに懸念を示した。
イスラエルはハマス壊滅を誓うが、戦闘終結後に誰がガザを統治するのか明確にしていない。後ろ盾の米国は、戦後構想なきガザでハマスが支配者に居座り続けるシナリオを恐れる。
ガザ住民も国際的に認められたパレスチナ自治政府ではなく、ハマスに頼る人が多い・・・
赤十字国際委員会の推定では、国家ではない武装組織の支配下で暮らす人々は2023年夏時点で世界に1億9500万人だそうです。450以上あるこうした武装組織のうち、41%が徴税し、25%が司法・紛争解決の仕組みを持ち、16%が医療を提供しているそうです。
日本の室町時代、幕府が任命した守護の統制が及ばず、力のあるものが地域を支配したようなものでしょうか。