講義、働き方改革

今日6月20日は、市町村アカデミー「自治体の働き方改革」で「働き方の変化と課題(体験談を基に)」を講義しました。「時間割
担当教授の指示は、「学長はワーカホリックだったと聞いた。その話、特にひどかった実態を経験談として話せ」とのことでした。職場に泊まり込み、1週間も自治省の建物から出なかった、2週間も寮に帰らなかった経験を持っていますから、お安いご用ですが・・・。

当時はそれが当たり前、そのようにして官僚は鍛えられるのだと信じていました。一種の誇りでもありました。報道機関も、官僚の長時間労働をよく取り上げ、敬意を持って褒めてくれたのです。
今から思うと、おかしなことでした。家庭や私生活を省みなくてもよい、あるいは省みない「健康な、世間常識を欠いた、男性」だけの世界です。

確かに仕事は山のようにあり、覚えるべきこともたくさんありました。しかし、長時間労働は「入力・インプット」であり、「産出量・アウトプット」でも「成果・アウトカム」でもありません。それを考慮しない長時間労働は、賢くないですね。
自分が好きでやってもよいですが(それもいけないことですが)、職員にさせるようでは上司として失格です。

私は途中で気がつき、反省して、コペルニクス的に考えを変えました。管理職になったら、職場で居残らないようにしました。特に、部下への配慮です。「それでも厳しかった」と部下からは、批判が出そうですが。