マット・リドレー著『人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する』(2021年、NewsPicksパブリッシング)を読みました。読みやすく、面白くて勉強になります。お勧めです。
エネルギー(蒸気機関、電球、シェールガス)、公衆衛生(予防接種、水道殺菌、ペニシリン、マラリア抑制の蚊帳)、輸送(機関車、内燃機関、飛行機)、食料(ジャガイモ、アンモニア、小麦)、ローテク(インド数字、ゼロ、下水、ブリキ波板、コンテナ、キャリーバッグ)、通信、コンピュータなどが取り上げられています。その幅広さも、この本の特徴です。あわせて、偽物や失敗例も。ここも面白いです(失礼)。
それらの技術がどのように発展してきたかを解説し、技術発展の要素を分析しています。
技術革新を生むのは、自由な社会での失敗の積み重ねであること。一人の発明家が生み出すのではなく、何人もの人の改良によって進むことが説明されています。
特許が進歩を阻害すること、政府は失敗することも指摘されています。