馮道

馮道って、知っていますか。「ふうどう」と読みます。中国の五代十国時代の政治家です。882年生まれ、954年死去。唐の後の時代と言った方が、わかりやすいですかね。日本では、平安時代です。

五代十国時代はその名の通り、唐の衰退後70年ほどの間に、支配者が次々と入れ替わりました。馮道は王朝が交代しても常に高位の地位で、それら王朝に仕えたのです。五朝八姓十一君に仕えたとして、有名です。
その行動から、大いに評価されるとともに、他方で売国奴や変節漢と呼ばれることもあります。王朝が交代すると殺されるのが常の時代に、生き延びるだけでも大変なことです。いずれにしても、大したものです。礪波護『馮道 乱世の宰相』(中公文庫、1988年)があります。
肝冷斎には、出てきませんかね。

私はそんな高官ではありませんが、自民党と民主党、さらには社会党の大臣や総理に仕えました。官僚の身分が守られる(左遷されることはあるようですが)時代でよかったです。「間近で見た平成の政権交代
この記事はそんなことを考えながら、数年前に書いたまま放ってあったのです。発見されたので、載せます。

追記
と書いたら、肝冷斎「救時拯物」で、取り上げられました。