3月4日の日経新聞「日本株はよみがえるか⑤」「日本市場の魅力、世界197位」から。
・・・海外企業にとって日本の魅力は北朝鮮以下――。一見、冗談に思える。投資の世界では事実だ。国連貿易開発会議(UNCTAD)によると、各国の国内総生産(GDP)に対する海外勢による累積の投資額(出資や設備投資、融資などの合算)の割合は、2021年時点で日本は5.2%。北朝鮮(5.9%)を下回り、200カ国・地域中197位だ。
1990年代後半まで他の先進国と比べて外資参入の規制が厳しかった影響はある。とはいえ、21年単年の投資額のGDP比でも日本は0.5%と、主要7か国平均の1.3%を下回る。
日本企業も国内より海外に投資の軸足を置いている。日本政策投資銀行(DBJ)の調べでは、日本企業による22年度計画の国内の設備投資水準は02年度比で8割にとどまるのに対し、海外は2.4倍に増えている。
市場としての日本の魅力が海外に見劣りしているためだ・・・