お酒好きは、出社する

11月21日の日経新聞に「出社再開 「お酒好き」から 在宅派との交流が課題」が載っていました。

・・・企業がポストコロナ時代の働き方を探るなか、オフィス街に戻りつつあるのはどんな人か。日本経済新聞が携帯電話の位置情報と趣味や職業などの属性を分析したところ、「お酒好き」な人は朝から出社する傾向が強いことがわかった。「飲みニケーション」の健在ぶりがうかがえる一方、出社派と在宅派の交流という新たな課題も浮かびあがる。
ドコモ・インサイトマーケティング(東京・豊島)の協力を得て、平日のオフィス街にいる人の特徴を探った。NTTドコモが運営するポイントサービス利用者から許諾を得て集めたデータから趣味や既婚・未婚、年収などの属性と位置情報を分析した。
オフィス街の人口は回復しきっていない。新型コロナウイルス流行前の2019年9月と今年9月を比べると、東京駅や新宿駅周辺などの平日昼間の推計人口は2~3割少ないまま。在宅勤務を続ける人も多いとみられ、郊外の住宅地域はコロナ前よりも人が増えた場所が目立つ。
出社を再開した人にはどんな特徴があるのか。さまざまな属性ごとの傾向を分析したところ、目を引いたのが趣味による違い。ドコモ・インサイトマーケティングの加藤美奈さんは「お酒が好きな属性を持つ人は、他の属性に比べてコロナ前と近い水準まで戻りつつある」と指摘する。
東京・大手町のオフィス街でお酒好きの人の平日正午の推計人口は今年9月には1万1000人と、減少率は19年9月から11%にとどまった。「スポーツやアウトドア好き」は32%減、「料理好き」は23%減。国内の他の都市でも同様の傾向がある。

お酒好きはなぜオフィスに戻ってきたのか。東京都心の商社で働く男性は「仕事終わりに同僚や仕事相手と飲みに行けるようになり、ちょっとした相談がしやすくなった」と話す。インフォーマルな人間関係を築く「飲みニケーション」の復権がうかがえる。
リアルな接点を求める傾向は役職や年齢が上がるほど高い。管理職以外の「平社員」と管理職や役員の地位にある人の推計人口を比較したところ、平社員はコロナ前の70~80%と平均並みだが、管理職や役員は5ポイントほど高かった・・・

酒好き、異業種交流会好きの私としては、納得します。ただし、次のような指摘もあります。
・・・ただ、アフターコロナの飲みニケーションには注意も必要だ。ツナグ働き方研究所(東京・千代田)所長の平賀充記さんは「出社派と在宅派が無秩序に混じる『まだらテレワーク』で互いに疑心暗鬼になる弊害がある」と話す。在宅勤務者抜きで話を進めれば、従業員の分断を招く。日本生命保険のアンケート調査では職場の飲み会は不要と答えた人が5割を超えた・・・
これは、コロナにかかわらず、ふだんでも好きな人とだけ飲みに行くことで生じています。職場外の人なら選んでよいのですが、職場内では気をつけないと、そのような場が嫌いな人や事情のある人がのけ者にされる恐れがあります。