7月8日の日経新聞1面「成長の未来図 知で越える危機」「異能が呼ぶ革新、果実に ギフテッド封じる平等主義」は、飛び級がないことを指摘した記事です。
各国の15歳時点での在席する学年が割合が図で示されています(経済協力開発機構調べ)。日本は、飛び級がないのに対し、各国では標準より上の学年に在籍する生徒が結構な割合でいます。
ところで、私が注目したのは、その逆の場合です。本来の学年より下の学年に在籍する生徒です。「落第」などです。日本は、この生徒もいませんが、外国には結構いるのです。
でも、すべての小中学生が、きちんとその学年に学ぶことを身につけることができるか。授業が成り立たない荒れた学校や、先生の言うことを聞かない生徒もいます。それでも、全員進級進学できるのです。おかしいですよね。学校からすると、面倒なことはせずに、早く出ていって欲しいのでしょうね。
ここにも、きれい事ですませる「教育現場」が現れていると思います。
舞田敏彦「飛び級、落第を許さない日本の「横並び」主義が生む教育の形骸化」(ニューズウィーク日本版2021年1月6日)