6月6日の日経新聞に、「社員の成長「下支え」 女性本部長、昇進悩み自分流磨く」が載っていました。
・・・住宅事業を手掛けるポラスグループのポラテック(埼玉県越谷市)に勤める園部雅子さん(44)の手帳には、折り畳んだ1枚の紙が挟んである。書かれた内容は「サーバントリーダーシップ」。支援型リーダーシップとも呼ばれる。約150人を率いる営業本部長になった今も、肌身離さず持ち歩いている。
時間を見つけては社内を回り、若手社員にも積極的に話しかける。サーバントリーダーシップと出合った課長時代から変わらない光景だ。
32歳で第1子を出産後、仕事と子育ての両立に悩んでいた時期だった。会社の幹部会で配られた資料の記述に目がとまった。聞き慣れない言葉だったが、社員の目標や成長のために相手の話に傾聴して共感しながら導くリーダー論だと知った。
入社以来、建設会社などに木材を卸す営業畑を歩んだ。当時から社内外で関わる相手のほとんどが男性。上司はぐいぐいと後輩を引っ張り、夜遅くまで会食をして人脈を広げる典型的な営業マンが多かった。これまで目にしてきた管理職とは全く異なる概念。「目指すべき姿はこれだ」と直感した・・・
・・・サーバントリーダーシップは1970年に米国で提唱された。中長期的な視点で職場づくりを進めることが必要とされ、周囲の信頼を得て主体的に協力してもらえるかどうかが鍵を握る。
とにかく社員と丁寧に対話することを心がけた。作業中でも話しかけられたら手を止め、相手の目を見て耳を傾ける。年齢が離れている若手でも、悩んでいそうな姿を見つけたら積極的に声をかけた。
こうした積み重ねのかいもあり、職場関係の悩みも耳に入ってくるようになった。つぶさに社員の状況を把握できれば、一人でトラブルを抱え込んでしまうのを防ぐことができる。取り組みはチームの営業成績の向上にもつながっていった・・・