読売新聞連載・時代の証言者、堀田力さん、5月19日はボランティアに取り組んだ初期の頃の思い出です。「堀田力さん、敵は後ろにも」
・・・専業主婦を中心にチームを組んで支える動きは芽生えていたものの、「ただで助けてもらうのは気が引ける」という高齢者も少なくありません。そこで少額の謝礼を受け取る「有償ボランティア」活動の普及に取りかかりました。しかし、それほど簡単にことは進みませんでした。
「ボランティアは無償であるべきだ」という強い信念を持つ団体が多くて、私が講演すると「有償はいんちきだ」「新参者が何を言うか」とよく叱られました。また、「ボランティアはしたいが、謝礼は受け取りたくない」という人もいました。そこで謝礼金を団体が一時預かり、将来、その人が助けを受ける時、それを謝礼金として渡す「ふれあい切符」という時間預託型システムを提唱しました・・・
つい最近まで、ボランティア活動は無償だと考える人が多かったのです。非営利活動と無償との区別がつきませんでした。私も、そうでした。