政治家を動かす方法

11月26日の朝日新聞経済面「国際課税、新ルールへ:4 崩壊寸前の議論、コロナ禍で一変」に、麻生副総理がイギリスの財務大臣を動かす話が載っていました。この記事は「日本の官僚、国際貢献」の続きの連載です。

・・・とはいえ、各国の利害が鋭く対立する課税問題での合意は一筋縄ではいかない。いよいよ議論を主導してきた主要先進国の政治的な合意が必要な時期だった。
今年6月にロンドンで開かれた主要7カ国(G7)財務相会合。久しぶりの対面会合では新ルールの詰めの協議が続いた。

議長国・イギリスのリシ・スナック財務相に、麻生太郎財務相(当時)が「(英国の)首相になりたいんだろ? ここは勝負をするべきだ」と裏で発破をかけ、実績づくりのために踏み込んだ合意をまとめるよう促す場面もあったという。

会合最終日。「一番大事なのはG7が一致したメッセージを出すことだ」。スナック氏が具体的な合意内容を盛り込んだ共同声明への賛同を呼びかけると、麻生氏は真っ先に拍手。米国と対立したフランスのルメール氏も拍手の輪に加わった。ついに主要先進国が新ルールの大枠で合意に至った瞬間だった・・・