8月も終わり

今日は8月31日、8月も終わりです。わが家のアサガオは、今頃になって、大きな花をたくさん咲かせています。
猛暑が続き、まだ夏は終わりそうにありませんが、カレンダーは待ってくれません。

多くの子どもにとっては、夏休みが終わります。コロナで、海や山にも行けなかったのでしょうね。これで2年続きです。このような状態が来年以降も続くのだとしたら、何らかの対策を考えなければならないでしょう。

社会人にとっては、4月から5か月が経ちました。あと一月で、1年の半分です。
年度初めに立てた計画は、順調に進んでいますか。多くの職場では、半期の業績評価がされます。それに向けて、前半の追い込みと、後半の計画を立てる必要があります。
仕事を進めるこつは、「いつまでに何をするか」という計画と、その評価です。のんべんだらりと仕事をしていては、いかに忙しくしていても、結果は伴いません(明るい公務員講座)。
「毎日暑くて」「在宅勤務ではねえ」「毎日雑務が忙しくて」といった言い訳は同情しますが、仕事は待ってくれませんよ。計画通りに進んでいなかったり、予想外のことで悩んでいるなら、早く上司に相談しましょう。

ドイツ企業の女性管理職育成

8月23日の日経新聞女性欄「ドイツBASFの女性管理職登用 対話重ねて長期育成」から。
・・・日本同様、性別による役割分担意識が根強いドイツ。先進国では経済分野の女性活躍で後れをとっていた。だが2016年にクオータ制を導入するなどここ数年、管理職への登用で前進が目立つ。一例が化学大手のBASFだ。上司らとの対話を中心とする育成策で、着実に女性管理職比率を高めている。その取り組みは日本企業の参考になる・・・

・・・「この先、どんな仕事をしていきたい?」
「リーダーとして人を束ねることに挑戦したいです」
全世界に拠点を抱える独BASF。各地で定期的に女性社員と上司・先輩との間でこうした会話が交わされる。
「サクセッション・プランニング」と呼ばれる女性管理職育成の取り組みの一環だ。優秀な女性を早期に発掘し「○年以内にこの役職に引き上げるためには、こういった経験を積ませなければいけない」というシナリオを会社が作成する。その上で長期的な育成プランをたてるものだ。
BASFではこの取り組みを積極的に進めている。カギとなるのが対話だ。身近な先輩、直属の上司、エリア代表と3階層にわたる人材が女性社員と定期的に面談し、それぞれの立場に合わせたアドバイスをしたり、相談を受けたりする。「女性社員が今のポジションの『次のステップ』を描きやすくすることが狙い」と、アジア太平洋地域プレジデント、カローラ・リヒターさんは説明する。
さらに自分の得意・不得意分野などを棚卸しするためのツールとして、13ページに及ぶワークシートを社員らに配布。進みたいキャリアを自ら洗い出せるようにしている・・・

女性だけでなく、日本では男性の幹部育成にも参考になります。

ピンピンコロリ、健康寿命を伸ばす

8月20日の読売新聞「ピンピンで長生き目指そう」から。
・・・「ピンピンコロリ」という言葉を聞いたことがあるだろうか。死ぬ直前まで元気で過ごし、病気で苦しんだり、介護を受けたりすることがないまま天寿を全うすることを意味する。最近は略して「PPK」と呼ぶらしい・・・

日本人の2020年の平均寿命は男性が81.64歳、女性が87.74歳です。他方で、健康寿命は、2016年時点で男性が72.14歳、女性が74.79歳です。
平均寿命との間には、男性で約9年、女性で約12年の差があります。この間は病気などを抱える「不健康期間」と呼ばれています。健康寿命を延ばし、不健康期間を短くすることが、ピンピンコロリに近づくことになります。
平均寿命の82歳まであと10年以上あると思っていましたが、健康寿命の72歳だと、私はあと6年しかありません。10年近くも、病気などを抱えて暮らすのはつらいです。ボケて家族に迷惑をかけるのは、いやですね。

・・・健康寿命を延ばすには、どんなことを心がければいいのだろうか。国立がん研究センターなど六つの国立研究開発法人が今年、連名で「健康寿命延伸のための提言」をまとめており、参考になる。提言では、様々な病気の原因とされる喫煙、飲酒などいくつもの留意事項を列記。取り組むべき10項目として、注意を呼びかけている。
具体的には、喫煙はがん、循環器病、高血圧、糖尿病、うつ病などのリスクが増加するので「たばこは吸わない」。過剰な飲酒は、がん、循環器病、高血圧、糖尿病に加え、アルコール依存症リスクも増加するので「節酒する」。飲むなら1日あたりの飲酒量は男性は日本酒なら1合程度、女性はその半分に抑えるといったものだ。
項目は睡眠や育児、社会関係の維持にまで及んでいる。1日60分の歩行などの運動も勧めている。うつ病などの発症リスクを低減させるという・・・

産学協同、日米の違い。

日経新聞「私の履歴書」、永山治・中外製薬名誉会長の8月21日の「研究開発」から。

・・・このときの精神を持ち続け、時間があれば研究開発部門のトップやリーダー格の研究者と英オックスフォード大学やケンブリッジ大学などにも行った。論文や名簿で「この人は面白そうだ」という人を探し出し、英国の知り合いを通して会いに行った。米国の大学もいくつも訪ねた。

1980年代だったと思うが、米テキサス大学に行くと、びっくりしたことに学長、医学部長、教授ら十数人が会議室で待ち構えていて「何でも聞いてください」と言う。大学にとって製薬会社は臨床試験をやってもらう「お客さん」でもある。
医学、生命科学の研究内容は一冊の本にまとめられ、誰がどんな研究をしているかすべて書いてあった。各項目にはチェック欄があり、チェック済みのものは既に他社と組んでいるという。それ以外ならどれでも共同研究をしましょうと持ちかけてきた。

このスタイルは最近でも同じだ。10年ほど前に米MDアンダーソンがんセンターを山崎達美さん(元副社長)と訪ねたときも、大きな部屋に幹部が勢ぞろいしており何でも議論しましょうと言われた。
日本はどうか。当時は有名大学でも、隣の研究室が何をしているかほとんど知らなかったのではないか。医学部の研究者に面会を申し込むと興味のあるテーマなら会ってくれるが、せいぜい一対一だ。米国の方が、産学共同研究が非常にシステマチックだ・・・

大学志望理由、合格できそうだったから

8月26日の読売新聞夕刊に「大学の志望理由…男子「合格できそうだったから」、女子は「将来の仕事と関連しているから」」が載っていました。

・・・大学の選択理由を複数回答で尋ねたところ、男子は「合格できそうだったから」(39・1%)、女子は「将来就きたい仕事と関連しているから」(49・0%)の割合が最も高かった。
大学・短大などの学校選択理由と進路選択の満足度を調べたところ、「合格できそう」を理由とした人は選択した進路に「不満」と回答した割合が21・5%に上った。「友人が選択していたから」も、不満の割合が18・3%だった。
これに対し、「授業内容に興味があったから」を理由とした人は、満足と答えた割合が93・9%に上った。「他校よりも入試の難易度が高いから」(93・1%)、「学校の雰囲気が良かったから」(94・3%)とした人も満足度が高かった・・・

合格できそうな大学に行くという男子生徒に、日本の大学の存在理由が、よく見えています。大学進学率は5割を超えています。何のために大学に行くのか。そして、学生たちは何を求めているのか。それが先にあって、その次に合格できる大学に行くのでしょう。
目的も曖昧なままに大学に進学する。これでは、満足は得られないでしょう。
大学に問題があるのではなく、このような「人生の時間の無駄」を許容している日本社会に、問題があるのでしょう。