新型コロナウイルスPCR検査

先日、コロナウイルスのPCR検査を受けました。
ある会合が対面で行われる予定で、主催者から「検査を受けてください」と指示が来ました。検査機関から道具が送られ来て、小さな合成樹脂の試験管に、唾液を指示された目盛り分入れて、郵便で返送しました。翌日には結果が来て、もちろん陰性でした。

このような検査の陽性率(感染している人を調べた場合、陽性と出る確率)は、70%とのことです。だから、絶対大丈夫とは言えませんし、その後に感染していたら、意味ないです。一応万全を期したということです。

私のワクチン接種は、杉並区の65歳以上枠で申し込んで、来週第一回目の接種予定です。動き回ることが少ない私より、活動の活発な若者を優先した方が、感染拡大防止の効果があると思うのですが。

新入社員、入社2カ月後の壁

6月9日の日経新聞「入社2カ月後の壁 どう乗り切るのか」、曽和利光」人材研究所代表の発言から。
――1年目で転職を考える人も多そうです。
「ミスマッチの度合いは人によって異なるが、早期の転職は勧めていない。根性論ではなく、自身のステップアップのためだ。転職の際には前職での経験が能力につながっているか問われる」
「早期に転職を決意する人の中には、今の仕事に飽きたことを理由に挙げる人もいる。ただ、実際には飽きているのではなく、そもそも現在の仕事が身についていないことが多い。仕事が身についてくると『飽きる』というネガティブな感情が湧き起こる前に、すらすらと仕事をこなせるようになるためだ。転職を通じてステップアップを望むなら、半ば無意識でも仕事をこなせる領域に達した後の方がよい」

――現在勤める会社で帰属意識をもって前向きに働くためには?
「新社会人のうちは、信頼する上司に黙ってついていける環境が必要だ。こうした環境は本来会社が整備することが前提だが、難しい場合は自分でメンターになるような上司を見つけないといけない」

日本記者クラブ登壇「政と官」3

日本記者クラブ登壇「政と官」の続きです。
記者クラブのサイト「会見レポート」に、倉重篤郎 ・毎日新聞社客員編集委員が「成熟社会の方向性提示を」を書いてくださいました。私の主張を、簡にして要を得た報告にしてくださっています。

最後に、次のような文章があります。
・・・説得力ある分析と提言だったが、官邸人事権に対する忖度問題についても老練な見立てを聞きたかった・・・

そのような論点もあるとは考えていましたが、まずは政と官問題の構図を示そうと思いました。もう一つは、報道されているような「事案」が実際はどのような形で行われているか知らないので、無責任な発言を慎んだからです。
あえて言えば、私が提示した「政治家が官僚を使いこなしていないのではないか」の事例でしょう。それは、政治家からの説明を待ちたいです。
私の今回の「問題の整理」をたたき台として、おかしな点の批判はもちろん、建設的な議論を積み重ねていただきたいです。

年長管理職の技能とは

6月8日の日経新聞「一目均衡」、M&Aエディターの奥貴史による「取締役のスキル、投資家にさらせるか」が、面白く、興味深かったです。
・・・「酒とゴルフには自信があるんだけどな……」。ある上場企業の取締役が先日、寂しそうにこうつぶやいた。
この企業では最近、株主総会に向け取締役候補者の「スキルマトリックス」というものを作成した。これは各取締役がどんな能力を持っているかを一覧表にしたものだ。東京証券取引所はスキルマトリックスなどを活用して取締役の技能を投資家に分かるよう開示することを求めており、2021年内に開示できない場合はその理由を説明する必要がある。
スキルマトリックスには取締役が持つ経験や技能を「見える化」し、適正な陣容が保たれているかをチェックする効果がある・・・

この記事の冒頭にある「酒とゴルフ」は接待技術なのでしょうが、会社が開示する文書には載せにくいでしょうね(苦笑)。記事には、次のような文章があります。
・・・日本では社内から昇格した取締役の場合、漠然とした長年の論功行賞や年次バランス、社内での調整力をいかして取締役になった例も少なくないからだ。株主など市場関係者に胸を張れるスキルがある、と主張できる人はどれだけいるだろうか。
それだけではない。スキルマトリックスをつくってみたら「その企業の目指す中長期の経営方針との不一致をさらしてしまう例も散見される」・・・

頭は類推する。カタカナ語批判。3

頭は類推する。カタカナ語批判。2」の続きです。カタカナ語(カタカナ英語)がなぜわかりにくいか、覚えにくいのか。

英単語を覚えるために、私たちは中学生の頃から、辞書に線を引いたり、「××の英単語」といった本を読んだり、単語カードを作ったりして覚えます。覚えるように、しばしば色を付けたり線を引いたりします。
日本語ならそんなことをしなくても覚えた単語を、英語の場合はそのような努力をしないと、覚えられません。そして、すぐに忘れます。私たちは毎日、日本語の海に浮かんでいるのですが、英語はその日本語の海のところどころにある、島のようなものです。

そして説明したように、単語は、文章の中で文脈に依存して理解しています。英単語を一つだけ日本語の文章に入れても、理解しにくいのです。「私はこんな格好良い英単語を知っているよ」という見せびらかしになっても、それを知らない人、生半可な知識しかない多くの人には、理解しにくいのです。

ここに、「見せびらかし」の連鎖が始まります。「ゲーム」や「カード」のように、日本人のほぼ全員が知ってるようなカタカナ英単語では、「見せびらかし」の意味がなくなります。多くの人が知らないカタカナ英語でないと、その人たちには格好良くないのです。ハイカラ、舶来品嗜好です。こうして、多くのカタカナ英語が消費され、消えていきます。
MDGs、SDGsのほかに、CSR、CSV、ESG・・・近年流行した企業関係の言葉です。あなたは、どれだけ説明できますか。CX、DX、SX、UXも。では、FX、XL、MX、OX、PX、TX、VXは。

画像認識でも単語認識でも、脳は類推しています。意識しないうちに、連想しています。
ところで、NHK番組「チコちゃんに叱られる」で、唯我独尊ゲームがあります。ある言葉から連想される単語を次々とつなげていく連想ゲームに対して、この唯我独尊ゲームではその反対で「連想しない言葉」をつなげていくというものです。
ご覧になった方はわかると思いますが、なんと難しいことか。私たちの脳は、私たちの意思に関わりなく、連想を続けるのです。それを止めるのに、力が必要になります。

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