たまる「借り」

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、行動制限が続いています。夜の飲み会が、できません。定期や不定期でやっている意見交換会はもちろん、お礼の会もできません。

わからないことがあったりすると、知人に教えてもらいます。これは、電子メールで簡単にできます(相手にとっては、迷惑でしょうが。苦笑)。しばしば、そのお礼に、夜の会食を設営します。さらに話を聞くには、よい機会です。ところが、それができないのです。
結構な数の「お礼の場」が延期され、貯まっています。時々、電子メールで「忘れていませんよ」と、時効中断をしています。しかし時宜を失すると、気が抜けますね。でも、待っててくださいよ~。

韓国との相互不信

6月9日の読売新聞が、韓国日報社との共同世論調査結果を載せていました。
・・・日韓関係を巡っては、「戦後最悪」と言われる状況に改善の兆しはみられない。日韓関係が「悪い」との回答は、日本で81%(前回2020年調査84%)、韓国で89%(同91%)となり、厳しい見方のままだった。「悪い」は両国ともに3年連続で8割を超え、高止まりしている。
相手国への信頼や親しみについて聞いた質問でも、日韓関係の行き詰まりを反映し、変化はみられなかった。日本で韓国を「信頼できない」は69%(前回69%)で、韓国で日本を「信頼できない」は80%(同83%)だった。相手国への親しみを「感じない」は日本で57%(同58%)、韓国で76%(同77%)に上り、相互不信は固定化している・・・

近年の変化も、図で載っています。日本では、2011年頃までは、良いと悪いが拮抗していました。韓国では、1995年にはかなり接近していましたが、その後は悪化したままです。「質問と回答

発掘された日本列島2021年

今年も、先日「発掘された日本列島」展に行ってきました。
展示品を見ると、こんなものも土の中に眠っていたんだと、毎年驚かされます。新型コロナウイルス下での開催なので、関係者の方は苦労をなさったのでしょうね。

残念なのは、専門家による解説がないことです。素人には、出土品を見ているだけでは、そのものの価値がよくわかりません。解説があると、「なるほど」と思うことが多いです。

オリンピック開催の判断の意味

6月12日の朝日新聞オピニオン欄「五輪はどこへ」、佐藤俊樹・東大教授のインタビュー「中途半端な国、日本」から。
――「やると決まっているからやる」に見えます。
「日本社会は『撤退戦』がとても苦手です。日中戦争や第2次世界大戦もそうです。撤退や方向転換した方がよい状況になっても、やめられずに損害を出し続ける。何かをやるときには損得勘定をきちんとした上で、『どういう状況になったらやめるか』を明確にする必要があります。でも、『そういうことをちゃんと考えていますか?』と聞くと、後ろ向きな消極派呼ばわりされます」

――政治家の能力の問題でしょうか。
「一つは、日本の公共部門の小ささでしょう。迅速にデータを分析し、政策に反映するという作業をする態勢は弱体化しています」
「もう一つは、政治家が『やるべきこと』の変化に対応できていないからだと思います。長い間、政治はパフォーマンスが重要で、有権者もそれに反応してきました。『政治ショー』が通用したのは、政治がどうあれ、社会の一定の秩序や豊かさが維持される前提があったからです。だから政治家も本当に『命にかかわる重大な決定』をやらずにすんできた。ところが新型コロナによって、政治家の決定は、生活や命に直結するものになった。でも与野党ともにそういう経験がなく、従来の『政治ショー』のスタイルをやめられないようです。東日本大震災でも、当時の民主党政権は党内の政争に明け暮れ、有権者の怒りを買いました」

――五輪や新型コロナ対策についても、政治に対して厳しい目が向けられました。
「問題の深刻さを共有しているように見えないことが、不信感の大きな要因でしょう。今の日本にとって五輪開催と新型コロナ対策はそれぞれ、国の総力をあげて取り組むしかない大きな課題です。両方やろうとすれば『二兎(にと)を追う』ことになる。だから、政府や自民党が『開催』にこだわればこだわるほど、感染対策に本気で取り組んでいないように見えます。そもそも、今の日本には、二兎を追うことは難しい」
――なぜですか?
「日本はもはや、大国ではありません。高度成長期であれば、もしかしたら二兎を追うことも可能だったかもしれません。でも、少子高齢化が進み、公務員の数を欧米よりも抑え、増税にも踏み切れない。お金も人も、余裕はないのです。その現実を、正面から受け止めなければなりません」
「それは政治のせいだけではなく、有権者の選択でもありました。もともと日本は公共部門の小さい国だったのに、ちゃんと数値も見ずに『ムダを追及する』といってさらに縮小させた。公立病院は2019年までの10年間で74も減り、明らかにコロナに影響しています。民間病院に公立病院並みのコロナ治療をやれというのが本末転倒で、まず『公立減らしは誤りだった』と認めるべきでしょう。『減量策』自体を否定しているわけではありませんが、選んだのだから結果も自己責任。二兎を追うことは、最初からすっぱり諦めるべきだったんです」

絹谷幸二画伯、展覧会

今日16日から日本橋三越で、絹谷幸二画伯の展覧会が開かれているので、行ってきました。郷土奈良の先輩と言うことで、親しくしてもらっています。
会場には、先生独特の明るい元気の出る絵が、しかも大きなものがたくさん並んでいます。私の好きなのは何と言っても、先生の作風を代表する、富士山と赤い太陽と金の雲の絵です。
仁王様がコロナを退治している絵や、オリンピックの絵もあります。「絵も時代を残すのだ」とおっしゃっています。

油絵を簡単と言うつもりはありませんが、絵の具を塗るのに比べ、先生の絵は細かく描き込まれ、金やプラチナが広い面積でちりばめられています。
「体力いりますよね」と聞いたら、「そうだよ」とのこと。ますますお元気で、私たちに元気を与えてください。