5月1日の日経新聞1面「コロナ医療の病巣 機能不全の実相(上)」「空き37万床でも逼迫 非効率 改革先送りの代償」から。
・・・感染者数は欧米より桁違いに少なく、病床数も世界有数の多さを誇る日本が、またも緊急事態宣言に追い込まれた。「病床逼迫」の裏で何が起きているのか・・・
・・・現在と同様に感染者が急増した昨年末、実は全国の一般病床と感染症病床を合わせた約88万9千床のうち約37万2千床(42%)は空いていた。コロナ禍のまっただ中なのに、2019年末より約3万床増え、病床使用率はむしろ低下していた・・・当時、健康観察や治療が必要な感染者は約4万人。それを大きく上回る病床が使われないまま、年明けには2度目の緊急事態宣言に発展した。「ベッドが足りない」と悲鳴があがる一方で、大量の空き病床が発生する矛盾は、日本医療の機能不全を象徴する・・・
記事では、次のようなことが指摘されています。
・急性期病床を名乗りながら、実態は十分な診療体制を整えていない病院があること
・病院間の役割分担や連携が不十分で運用が非効率なこと
・病院内で、専門外の医師を感染症対策に回すように強制できないこと
・医師個人は応召義務があるが、医療機関は事実上診療しないことが正当化されること
そして、救急患者の搬送先が見つからない、たらい回しが起きています。