このホームページ定例のカタカナ語批判です。
「法案の記載誤り」を書いていて、気づいたのですが。最初は「法案ミス」と書きました。しかし、これだと広すぎると気がつきました。
すなわち、法案に間違いがあるといっても、いろんな場合があります。
・法案の内容に間違いがある場合
・対象条文や引用条文を間違う場合
・日本語がおかしい場合
・改正文(改め文、かいめぶん)が現行法に溶け込まない場合などなど。
「ミス」と言っておけば、全て含まれて間違いないなあ、とも思ったのですが。この言葉が、いかに曖昧かを示しています。
「フォローする」も曖昧です。
「ある案件をフォローする」と言った場合、具体的には何をするのでしょうか。(後をついていって)見守る、(後ろから)支える、(補って)片付ける。どれもありそうです。でも、見守るだけと、片付けるでは意味が違ってきます。
「フォローしておいてね」と部下に指示しておいたのに、その後聞いたら、何も進んでいません。「何もやってないじゃないか」と指摘したら、「ちゃんと見ていましたよ」と返される可能性があります。
「クリア」も、ええ加減な言葉です。
ハードルを跳び越える意味からは、課題や障害を通過することです。サッカーでボールを味方陣内から蹴り返して危機を脱することや、計算器をゼロの状態に戻すことからは、きれいに片付けることです。
書類を置いて「これをクリアしておいてね」と指示したら、課題を解決するのではなく、ゴミ箱に捨てられたとか。
このような言葉は、気をつけないと、ついつい使ってしまいますね。「これでも日本語、NHK」とは違った問題です。