和辻龍著『こんなに違う!?ドイツと日本の学校 ~「自由」と「自律」と「自己責任」を育むドイツの学校教育の秘密』(2020年、産業能率大学出版部)が、勉強になりました。
内容は、表題の通りです。著者は、ドイツの工科大学に留学し、同時にギムナジウム(日本の小学5年生から高校3年生までが通う学校)に生徒として通う経験をしました。そこで体験した日本と異なる教育の姿と、その背景にある考え方「この国のかたち」を描いています。
知識を教え、一定の型にはめる日本の教育。それに対し、考えることを身につけさせるドイツの教育。
明治以来の日本の教育手法は、日本国民の教育水準を引き上げ、集団への順応と優秀な会社員を作ることに成功しました。しかし、型にはまりたくない人にとっては窮屈な学校であり、社会をつくりました。そして、自分で考えることが少ない人を作りました。
ちなみに、著者は和辻哲郎さんのひ孫だそうです。
参考「ドイツの学校にはなぜ「部活」がないのか」