バス路線の維持経費

3月13日の日経新聞、東日本大震災10年「被災地、弱る住民の足 高台の移転先にバス路線なく 補助金終了、自治体に重荷
・・・東日本大震災の被災自治体で住民の「足」となる交通網の負担が重荷になってきた。仮設住宅が集まる地区をつなぐバス路線整備に充てる国の補助金が次々と打ち切られ、支給対象だった宮城県気仙沼市など16市のうち少なくとも14市で再び自治体が負担する費用が拡大している。高台にある集団移転先など向けに路線を整備する余力は乏しく、住まいと交通網はちぐはぐな状態が続いている・・・

仮設住宅団地や高台の住宅地をつなぐバス路線に、国費で助成をしてきました。そうしないと、住民の足がないからです。記事では、2015年に10億円あった補助が、2020年には1億円を下回るそうです。減少分は、自治体の負担になります。

これは、被災地だけの問題ではありません。道路建設には巨額の予算が投入されるのに、鉄道やバスにはほとんど入れられていないのです。いくら道路を造っても、バスが走らないと、子どもや老人には意味がありません。提供者の論理でなく、利用者の論理で、総合的に考えることはできないのでしょうか。この問題は、このホームページで何度か取り上げています。「道路建設・管理と鉄道建設・運営との違い