12月12日の日経新聞1面連載「ニューワーカー 新常態の芽生え」「腰かけシニアは限界」から。
・・・「腰掛けシニア」。こんな言葉が企業でささやかれている。定年後にやる気をなくしたまま企業にしがみつく社員のことだ。企業活力研究所(東京・港)の調査によると「意欲を持って働いている」と答えた60代は54%と半数にすぎない。働き手としてもう一度輝いてもらおうと、一律の処遇をやめ、仕事の内容や成果を給与に反映するといった取り組みが広がっている・・・
・・・60歳以上が労働人口に占める比率は2019年時点で21%と、10年で3ポイント上昇した。大量採用したバブル世代が役職定年に差しかかるなか、中高年の生産性向上は企業にとって死活問題となった。中央大学大学院の佐藤博樹教授は「定年後などもマインドを変えられない管理職経験者が増えており第二の『新人教育』が必要だ」と指摘する・・・