連載「公共を創る」第63回

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第63回「日本は大転換期―平成で大きく変わった夫婦の関係」が、発行されました。
成熟社会での生き方を模索している日本。私生活の問題のうち、今回は夫婦の関係の変化について取り上げました。
共働きが増え、国民の意識も男女平等、女性が外で働くことを良しとするようになりました。しかし、連れ合いのことを「旦那」「主人」「家内」と呼ぶ習慣は変わらず、「夫唱婦随」「女々しい」といった言葉も残っています。
私を含め昭和の人間は、この意識のコペルニクス的転換の時代に生きています。

この変化に追いついていない代表が、労働慣行です。夫が働き妻は家を守る。女性は就職しても、結婚したら退職する。学生アルバイトや女性従業員は補助的と考えられ、給料は低かったのです。その格差は現在も残り、非正規労働者は給料も低く、昇進の機会も少ないのです。
社会も行政も、これらの問題への対応に取り組んでいますが、まだ十分ではありません。