後期近代か近代後期か

連載「公共を創る」を執筆していて、校閲さんから指摘を受けました。私の原稿に「近代後期」と「後期近代」が混在しているというのです。連載第54回(9月3日号)。

指摘を受けるまで、気づきませんでした。気にすることなく、どちらも使っていたのです。指摘されて、悩みました。その分野の専門家ではないので、どちらが正しいのか知りません。日本語としては、どちらでも良さそうですが。
宇野重規先生の『〈私〉時代のデモクラシー』 (岩波新書) を見ると、「後期近代」を使っておられます。そこで、後期近代で統一することにしました。

江戸時代後期、江戸後期とは言いますが、後期江戸時代、後期江戸とはあまり聞きません。初期明治、後期昭和はないわけではありませんが、明治初期、昭和後期といいますよね。
英語は、前期近代は Early modern period 後期近代は  Late modern でしょう。英語の場合は、形容詞が前に来ますから。日本語は、後ろに来ますよね。戦後 postwarも同じです。ラテン語やフランス語は、どうなのかな。