連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第50回「日本は大転換期―うまくいかなかった平成時代」が、発行されました。
前回に引き続き、平成の地方分権改革について、その位置づけを説明しました。
そして、平成時代の総括を述べました。一言でいうと、昭和後期が「思ったよりうまく行った時代」であり、それに対し平成時代は「思ったほどはうまく行かなかった時代」と言えるでしょう。
その間に、日本人は変わっていません。そして、国民も、企業も、政治も行政も、その時々の課題に精一杯取り組みました。しかし、昭和後期はうまくいって、平成時代はうまく行かなかったのです。
なぜか。それは、科学技術発展の時代背景、国際環境、他国の状況など、昭和後期は「例外の時代」だったのです。他方で、平成時代には、私たちは課題と対応策を間違えたようです。昭和の延長に発展はないのに、まだ続くと考えていたのです。発展途上社会と成熟社会では、課題が異なるのです。
この問題は、令和時代の私たちの宿題です。それを意識して、この連載を書いています。次回からは、その話に移ります。