人との接触が仕事を進める

6月7日の日経新聞1面コラム春秋から。

・・・人が幸せと感じる度合いを測る技術がある。開発したのは日立製作所だ。気持ちが弾んだり、軽やかな気分になったりすると、無意識のうちに微小な体のゆらぎが表れる。その動きをスマートフォンに内蔵したセンサーがつかみ、心の状態をデータで示すというものだ。

開発リーダー、矢野和男フェローの分析によれば、メンバーが幸せを感じる職場にはいくつかの特徴がある。対等な人間関係があって、5分程度の短い会話が頻繁に交わされている、話すときは体の動きも相手に同調させながらが多い……。そう、これらは人と人とが濃厚に接触する「3密」の状態と、かなり重なるのだ。

人は置かれた状況への満足度が高いほど、いい仕事ができ、能率も上がるといわれる。生産性が高まる状態が、新型コロナウイルス対策で避けなければならない環境とは困りものだ。急速に広がる在宅勤務は通勤時間が不要になり、仕事の効率を上げやすいのが利点だが、生産性の向上には限界もあるということだろうか・・・

緊急事態宣言から2か月

4月7日に、東京などに緊急事態宣言が出されてから、2か月が経ちました。地域別に、また行動別に、規制が緩和されつつあります。少し振り返ってみましょう。社会の問題はマスコミに任せるとして、身の回りのことです。

仕事については、自宅勤務が推奨されました。皆さんの仕事の仕方も、変わったのではないでしょうか。やってみると、意外とできるものですね。もちろん、すべてを自宅でできるものではありませんが。そしてこのページで書いているように、仕事の仕方の見直しが進むでしょう。「在宅勤務が変える仕事の仕方4
しかし、自宅勤務は、生活にメリハリがでません。朝ネクタイを締めて出勤することが、体に染みついているからでしょう。

外出自粛は、しんどいですね。本屋や商店が閉まっているのは、困りました。
夜の意見交換会は、4月から自粛しているので、2か月以上飲みに行っていません。やればできるものです。家では、毎晩のように飲んでいますが、量が行きません。太るかと思ったら、健康生活で体重は少し減りました。キョーコさんの料理のおかげです。
天気の良い日は、夕方に散歩を続けました。家に引きこもっていると、運動不足になりますから。人通りの少ない道を選んで、1時間から1時間半ほど。ゆっくり歩いても4Kmから6Kmくらいは、歩いていることになります。ビールをおいしくするためです。

元通りの生活には、まだまだ戻りませんね。治療薬も予防薬も、まだできていません。一時よりも感染者数は減りましたが、まだ断続的に発生しています。知らないうちに感染して免疫ができていた、とはなりませんかね。
マスクは日常になり、このあと半年や1年は外せそうにありません。柄物の布マスクをしている人が、増えてきたようです。いずれ、オシャレになるでしょう。

社会では、大きな被害をうけた生業と経済、生活が苦しくなった家庭など、広範囲に影響が出ています。まずは、感染に気をつけつつ、生活を取り戻すことが重要です。

世界を覆う「まだら状の秩序」

雑誌「アステイオン」第92号、特集 世界を覆う「まだら状の秩序」。池内恵さんの「すばらしい「まだら状」の新世界」から

・・・冷戦が終結した時、30年後の世界がこのようなものになっていると、誰が予想しただろうか。フランシス・フクヤマは『歴史の終わり』で、自由主義と民主主義が世界の隅々まで行き渡っていく、均質化した世界像を描いた。それに対してサミュエル・ハンチントンは『文明の衝突』で、宗教や民族を中心にした歴史的な文明圏による結束の根強さと、それによる世界の分裂と対立を構想した。
いずれの説が正しかったのだろうか?・・・

・・・むしろ「文明の内なる衝突」の方が顕在化し、長期化している。イスラーム過激派は世界のイスラーム教徒とその国々を、国内政治においても、国際政治においてもまとめる求心力や統率力を持っていない。実際に生じているのは、イスラーム教徒の間の宗派対立であり、イスラーム諸国の中の内戦であり、イスラーム諸国の間の不和と非協力である・・・

・・・これに向き合って、自由主義と民主主義の牙城となるはずの米国や西欧もまた、求心力を失い、内部に深い亀裂と分裂を抱えている。「欧米世界」の一体性と、その指導力、そしてそれが世界を魅了していた輝きは、多分に翳りを見せ始めている。「欧米世界」は、外からは中国やロシアによる地政学的な挑戦を前にじりじりと後退を余儀なくされ、内からは、英国のEU離脱、米国のトランプ政権にまつわる激しい分断に顕著な、揺らぎと分裂の様相を示している。冷戦後に「欧米世界」に歓喜して加わった東欧諸国をはじめとしたEUの周縁諸国からは、あからさまに自由主義や民主主義をかなぐり捨て、ポピュリズムと権威主義の誘惑に身を投げるかのような動きが現れている。
歴史は自由主義と民主主義の勝利で終わったわけでもなく、まとまりをもった巨大文明圏が複数立ち上がって世界を分かつこともなさそうである・・・

福島12市町村の将来像に関する有識者検討会

今日は、「福島12市町村の将来像に関する有識者検討会」を開きました。東京の復興庁、福島県庁、富岡町の3か所をつないだ、テレビ会議です。そのほか3人の有識者は、それぞれ自宅などからの参加です。
まだ、東京と福島との往来が制限されているので、このような形になりました。準備は、職員たちが書面でやりとりしてくれました。

原発事故から9年余り。被災地では住民が戻り、活気が戻っている地域もできました。しかし、住民の帰還が少ない地域、まだ避難指示が解除されていない地域も多く、これからも長い復興作業が必要です。そして、被災地全域で一律の対策では、効果的でないことが見えてきました。
昨日、復興庁の設置期限を10年延長するなど、福島復興関係の法律が成立しました。
地域の実情に応じた政策が必要です。

ベルギービール

教えてもらって、ベルギービールをいくつか飲みました。
ベルギービールといっても、たくさんの種類があります。ウィキペディアに項目が立つほどです。さらに、個別に詳しい説明もあります。「トラピストビール」「シメイビール

私が飲んだものには、アルコール度数が9%というのもありました。ふだん飲む日本のビールの2倍近いものです。クリスマスに飲むものもあるようです。
ビールの感覚で飲むと、一気に酔ってしまいます。
ジョッキでなく、ベルギービール用のグラスがあります。ワイングラスで代用しました。
なかなかこくがあって、おいしいものです。日本のビールとは、別物ですね。